三代目Mathieuの楽しみ
米国のワールドカップ二戦目後のコメントから。
http://m.nieuwsblad.be/cnt/dmf20170925_03093594
Van der Poelのコメント:
自分はとても調子がいいと思った。なにが自分自身に起こっているかとういうのはわからない。
他の選手との違いについて?この夏、自分の調子は今までになく良かった。暑さについても今日はトラブルにならなかった。金曜日のレースを走った判断はとてもよかった。3戦3勝にはとても満足している。そのためにトレーニングしてきた、そのために選手になったんだから。
Van Kessel (3位)のコメント:
今や、Van der Poelの優位性に対して出来ることは何もない。最初彼の後ろに付けたけれどもじきに行ってしまった。その直後から自分は自分のペースで走るよう切り替えた。彼がアタックしてしまえば、狙えるベストの結果は二位だ。それは本当はあるべき姿勢ではないかもしれないけれど最善の結果を求めるにはその選択になるだろう。メインスポンサーのTrekの本拠地でFIDEAから表彰台に二人登れたのでよかった。
Van Kesselのコメントには、わかる、わかる、、と思ってしまいます。
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・Van der Poel自身も自らの優位性がさらに広がったことについては、特になにが原因ということはわからないようですが、夏から調子がいいといっていますね。
・あとVan Aertとは話せていないし彼の調子についてははわからない。彼はなにか別のことを考えてるんじゃないか、と言ったようです。
・今シーズン、Van der Poelの体型が変わったように見えるんですが、どうでしょう?以前は、肩幅が目立って、ウエストにかけて三角に細くなっているようでしたが、今年はもっと全体にがっしりしているように見えます。力強さと安定感が増したように見える彼の砂の走りに先日は見とれてしまいました。
・・・で。
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Mathieu君と今後の進路についてのおさらい
(戦績)
Mathieu Van Der Poel ←見ていたらきりがない
シクロクロス世界選ジュニア(2011-12 Koksijde , 2012-13 Louisville)
シクロクロス世界選エリート(2014-15 Tabor)
ロードレース世界選ジュニア(2013 Florence)
(家族)
・兄Davidはシクロクロス選手、昨年は国内選手権3位、Diegemで6位。弟の影に隠れがちだけれどすぐれた選手。以前は四角い顔で弟とタイプが違っていたのですが、近年かなり弟に似てきました。
David Van Der Poel
・父Adriは80-90年代にロードとシクロクロスの両方で目覚ましい功績をあげた選手でLiege-Bastogne-Liege, Amstel Gold Race さらに Tour of Flanders勝利、シクロクロスでは36歳にして世界タイトルを獲得しています。(注:このAdri父ちゃんの名前を知らないと、閣下に出ていけと言われる必須科目)
・祖父(Adriの義父)はRaymond Poulidorでツール総合2位3回、総合3位5回でレジオン・ドヌール勲章をもらった人気の「エターナル・セカンド」の選手でした。
↓おじいちゃんと優秀な孫達、の記事。お父さんも来ているよ。
www.lepopulaire.fr
・Adri父さんはシクロクロス世界タイトルを獲った年齢では息子に負けた、といいつつ、才能は自分より上か?という問いには、今後は努力と才能の両方が必要となってくる、とコメント。
・まだ時には遊びたがる21歳(去年)だけれど、才能は否定できない。可能ならこのまま続けて行ってもらいたい。
・今のMathieuは自転車に大いに楽しさを感じているようだ。全ての基本は、楽しさを感じるかどうかで、自分は彼にとってそれが長く続くのを望んでいる。
以前訳した二世選手を持つ父親の言葉http://tannenbaum.hatenadiary.jp/entry/2017/01/08/175122と似ている気がしますね。喜びを得てもらいたいと(成績もそうなんでしょうが)。
これは去年の10月の記事ですが、今シーズンが明けてずっと独走レースばかりのMathieuは楽しみを感じているんでしょうか。
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https://www.cxmagazine.com/rumors-rumblings-belgium-tour-van-der-poel-outsprints-van-aert-beautiful-duel-road
今年の5月、ロードレースTour of Belgiumを舞台に二人の対決が見られたという記事。Van AertやPhillipe Gilbertを含む先頭5名に合流したMathieuが先頭に出たVan Aertを発射台に利用してGilbertを抑えて勝ったシーン。この勝利に激しい興奮を味わったというMathieuはシクロクロスではここまでの陶酔は味わえないと言っている。
youtu.be
確かにこんな激しい表情。
Embed from Getty Images
Nysのコメントはシクロクロス界を代弁していると言えるでしょうか。
www.cyclingnews.com
・Mathieuの才能はまるでPeter Saganのように特別なもの。
・ジュニアのころからVan Aertよりもすこし上のリザルトだったが、今(2016シーズン)もそのような様相だ。Woutはベストコンディションの時にはMathieuに勝てるかもしれない。
・シクロクロスは”duel”(1対1の激しい対決)によって観客を惹き付けてきた。レイモン・プリドール(Mathieuの祖父)のような「永遠の二位」がひとびとの人気を集めるものだ。Van Aertが永遠の二位と言っている訳ではないが。(←言ってない?)
・それを繰り広げている二人が同時にシクロクロス界から去るとなると、その後の雰囲気が心配だ。
・今の自分達は二人の美しいバトルに、より多くの観客を集めるのが任務だ。
二人の時代の後にスターの座に就くのは誰なんでしょう?←Nysの息子待望論もありますが、まだ何年かかかりますよね。
Van Aertのお試しシーズン
米国開催のワールドカップ2戦が終了。Woutどうした、とベルギーのメディアがかしましい。
2戦目のWaterlooでは感触はよくなり、落車にまきこまれた後の抜かしどころがなく7位に終わったが、2位集団と自分は同等な感じだったといってますね(Mathieu君と同等とはいってない・・)
I felt a lot better than last week but luck was still not on my side. Keep the positive flow and on to the next one! #WorldCupWaterloo pic.twitter.com/uZDvzxZoJn
— Wout van Aert (@WoutvanAert) 2017年9月24日
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第一戦後Van AertのトレーニングコーチのMarc Lamberts のコメントがでていましたが(蘭英訳、、よくわからないところあり)
第一線Iowaの不調について当面の理由としてこれという決定的な原因はわからないといいつつコーチが挙げたのが
・直前に行った高地トレーニングを含む高負荷トレーニングからの回復が予定どおりでない
・時差ぼけ
・スタート時点ですでに脱水気味だった
というところなのですが、それ以外に長期的に彼の進路にかかわる部分。
・この夏のロードシーズンでも実績を積んだが、シクロクロスとロード双方ハイレベルというのは難しい。
・彼は国内TT選手権(6位)とBinckBanckTourなどをターゲットに練習していた。爆発力が必要なシクロクロスに対応するのとは違う練習になる。
・彼はクラシックレースの最高レベルで重要な選手となりうる能力がある。今後、どちらかの進路を選択しなければならない。
http://www.procyclingstats.com/rider/Wout_Van_Aert ←2017年ロードの成績。
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Van Aertの進路についてのおさらい:
(Verandas Willems-Crelan road team)
Van Aert begins planning road season | Cyclingnews.com
・2016 年12月の記事。Van Aertの所属チームCrelan Charles cyclo-cross teamの選手たちはロードシーズンにおいてはVerandas Willems-Crelan road teamで走るという発表がされている。
・最終的にはパリ~ルーべやフランドルのフランドルクラシックを目標としたいと言ってきたVan Aertは、当面はシクロクロスを走るけれども将来の転身への第一歩ということだった。
Vérandas Willems–Crelan - Wikipedia
Verandas Willems-CrelanのWikiにはCrelan Charlesチームの4名の名前が。選手としてStijn Devolder(まだ現役だったのか。。)がいて、マネジメントはNick Nuyensが行っている。今年からプロコンチネンタルチームになった。
(世界選でクロスのシーズン終了、その後ロードへ)
http://www.cyclingnews.com/news/wout-van-aert-to-focus-on-the-road-in-2018/
・今年2017年5月の記事。今シーズン、世界選手権を最後にシクロクロスはシーズン終了。その後春クラシックに出場予定で2018年はロードレースを走るとのこと。
・現時点では両方を続ける形なのは、まだ自分がクレイジーだから。と語ったらしい。
・2014年に3回目のシクロクロス世界タイトルを獲ったあとにロード選手に転身し、パリ~ルーべやミラノサンレモでトップ10の成績を収めているStybarにアドバイスを求めた。
・まずその形で、ロードで結果がでるかどうかを評価し、そのあとで完全にシクロクロスをストップするかどうかを決めたいとのこと。今シーズンは「お試し」の年になるのだそう。
・まだシクロクロスの世界チャンピオンだし、この世界から立ち去ることは出来ない、ということらしい。
・いまの所属チームでパリ~ルーべの招待を得るのは難しいと認めながらも、自分にとっての最高のレースはパリ~ルーべだと。
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・シクロクロス選手も夏場のロードレースやトラック競技での研鑽なくしては高レベルのレースのスピードに対応できない、ということは長らく言われていますが、目的として世界トップレベルで両方戦っていくというのは難しいんでしょうね。。どちらかをトレーニングとして捉えるならともかく。
・トレーニングコーチは両立は難しいという意見で、多分ほかにもそんなアドバイスを受けていそうなものですが、それに対してWoutは「自分はまだcrazyだから」、と当面完全にシクロクロスをやめる決断には至ってない様子。
・ロードに専念すればパリ~ルーベに出られるチームからのオファーもくるのでしょうか。その前に自分をお試ししたいみたいですね。
・結局、StybarもBoomもロードの世界に行ったあと、時々戻ってきていますが戻ってきてホイと勝つというのは以前よりも難しくなっている、という話ですし(シクロクロスの競技も専門化が進んだ)。
・Stybarの体型なんて、今は別人のようです。
・Mathieuもロード転向が言われており(なんといっても父も祖父もロードの歴史的選手)、二人の美しいバトルがシクロクロスの世界でいつまで見られるか。。見られるうちにいちど生でみておきたいなあ。
(↓2012年のWout君。)
Van der HaarとかWoutとか(Waterlooプレビュー)
2017 World Cup Waterloo and Trek CX Cup Race Preview
ロード世界選も茨城の開幕戦も終わったところで、日本時間早朝のCXワールドカップのプレビュー記事を読む。
・パワーとテクニカルセクションが混在
・丘がいくつかあるがIowaのMt. Krumpitのように急なものではない
・北西にある林間エリアがテクニカル。the Segafredo Run-Upは乗車で行くにはMt. Krumpitよりすこし厳しい。
・フライオーバーは納屋風にペイントされた。トレックFactoryHillの横にある社屋もFactory Hillとペイント。
↓ ウィスコンシン風だそうです。
・天気は晴れで高温。選手たちはテクニック以外に暑さへの対応力も問われるだろう。
(注目点)
1.Comptonのコンディションは
Iowaの前半でひどいクラッシュをして肩の捻挫と伝えられているが出場する。身体的に問題なければ間違いなく優勝候補。
2.冷静なチームワークをここまで見せてきたTelenet Fidea Lionsは誰で勝ちに行くのか。これまでのところLars van der HaarはHarmansを勝たせるためにアシストする動きを見せている。話を聞いたところVan der HaarはHarmansの結果には満足だと言ったが明らかにリーダーとして走りたがっている。その証拠がトレーニングライドで文字通りチームを率いていた。
The @TFLions are ready for #WorldCupWaterloo! pic.twitter.com/TVC2VQc1CU
— Trek CX Cup (@TrekCXCup) 2017年9月20日
・気になってました。Nysの統制力で?チームワークは機能しているようですが、いくらなんといってもビッグネームのVan der Haarは若者を勝たすより自分で勝ちたいですよね。
・あとFIDEAが今シーズンは地味に上位に(これまでのシーズンとの比較)固まって走ってる。若手選手のモチベーションづくりとか、色々工夫しているのだろうかとか想像しています。
・スター選手がゴロゴロいてというのとは違う今のFIDEA、Nysは操縦しやすい選手を集めているのかな。。というイメージですが、どうでしょう。
3.Katie Keoughの進撃は続くのか
KeoughはWaterlooの近くで育ったので家族友人が見に来るであろう、得意なコースだしこの好調を後押しするのではと。
4.Wout Van Aertの復調は?
現世界チャンプはIowaでは機材トラブルで結果は厳しいものになってしまった。渡米前のEekloと渡米後のIowaの二戦で他チームの選手たちが彼を囲む形になってVan der Poelを追うため抜け出すのに力を使わせたりしていた。Eekloでは2位まで戻せたが、Iowaでは運に見放された。Van der Poelは今シーズン序盤から飛び出す戦略をとっているのは明らか。Van Aertはその動きに合わせることができて、また、他の追走する選手たちに捕まらずにいることはできるだろうか?
・Woutがシーズン始まってから全く成績でてないのが気になりますー。周りに封じ込められてるっていうけどVan der Poelは封じ込めきれないのか。。彼のチームメイトが優秀なのか?
・Woutの調子じたいがどうなのか気になります。。
Iowa ワールドカップ併催doggy cross画像あつめ
先日のJingle cross併催のDoggy Crossの写真を探しているがあまりみつかっていない。
・今後の継続ウォッチテーマとしたいですね。
(CXMagazine.com)
Dave Mable Photo Gallery: 2017 Jingle Cross World Cup in Iowa City
↓人間と犬の大きさの組み合わせが絶妙。各体重別優勝者か。
↓うれしそうな犬もいやがっている犬も
A few more shots from the doggy cross races before the Telenet Cyclo-Cross World Cup starts up pic.twitter.com/KrlfeFOwaW
— David Scrivner (@davidscrivner) 2017年9月17日
これは2012年のもの。やっぱり自転車ジャージの人がわんこと同じぐらいに軽やかに走るのがみたいかも。
DOGGIE CROSS 11-25-12 - PB CREATIVE PHOTO
バニホ女子とDanny De Bieのあいだ
・こういう大きい大会で跳ぶ女子選手は他にはPauline Ferrand-Prévotぐらいだろうという話(彼女は最近シクロクロスで見かけない)。つまり、Nobleはいま唯一の女子のバニーホッパーらしい。
・2年間練習を重ね、今シーズンから大きいレースで跳び始めたところらしい。
「女子はバニーホップは跳ばないもの。」「はっきりさせてやろうじゃないの。何が何でもやってやるわよ」 #父権社会をやっつけろ
2年間練習を重ねて、沢山クラッシュし、そのことについて語り、夢見てきた、ついに私はUCIレースでバリアーを跳んだ。それは理論上はそこまで重大なことではないかもしれないけれども大きな意味合いはある。私は自分の限界を拡げることや、スポーツにおける障壁を打ち破ろうとすることやをやめなかった。これは自分にとってとても大きいこと。昨晩応援してくれたみんなにお礼を言いたい。レースとしてはベストなものではなかったけれど跳ぶたびにどんどんワクワクして、さらに深く掘り下げる道のりが見えてきた。
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http://bikeparts.wikia.com/wiki/Cyclo-cross
2009年に書かれた英語のシクロクロス競技の解説から。
近年の障害物を超えるためのテクニックとしてはバニーホップがある。それは1989年世界選のDanny De BIeによって脚光を浴びることになった。 バニーホップはレースディレクターたちには不人気でシケインを連続して2-3個設置することでそれを避けようとした。それでも技術の高い選手たちは連続したシケインでも飛び越えている。こんにち、Sven Nys(BMXレーサー出身)が競技を席巻しつづけており、技術の重要性を体現している。
↓Danny De Bieがバニーホップという技術で注目を集めた1989年の世界選手権。1分15秒ごろ、Danny De Bieがバニーホップでシケインを越えている。このときのシケインはなんだか低いように見える。
(上の動画キャプション。世界選コースがテントの中を通っていたのか。。)
長らくFIDEAを率いて名将といわれたDanny De Bie(現Marlux-Napoleon Games監督)のおっちゃんの若い頃はこんなだったんだね。。↓このビデオの後半はイメージビデオ風。林の中を駆け抜ける若いDanny君。といっても世界チャンプになった頃か。
↓余談。おっちゃん、魚釣りが趣味なのかな。
Gisterenavond nog veel werk gehad, 6 kabeljauws van ongeveer 5 kg moeten kuisen en 6 grote polak's pic.twitter.com/O5xBRkekBc
— Danny De Bie (@bie_danny) 2016年4月17日
・話が逸れたけど上の1989年の動画では割りと低いように見えていたシケインは、いつの頃からかビッグレースでは「40センチの高さであること」がUCIルール上必須とされていたようで。(いつからそうなったがは調査しきれず)
・それはNysのようなBMX出身選手が圧勝をを繰り返すよりも、観客に僅差の競り合いを見せたいというレース主催者の思惑もあったらしい。
・その後、2010-11シーズンの改正では「40センチ以下」となったので、それより低いものでもよくなった。人食いNysの脅威が突出しなくなったからなのかどうなのか。
( ・いままた、Mathieu君が突出しかかっているけれども、度重なる独走を防ぐ方法というのは果たしてあるのだろうか。。)
↓この古い、Erik De Vlaeminckが勝利した1972年世界選手権の動画に出てくるシケインは、牧場の柵のようで、選手たちはほぼ立ち止まり状態で跨いでいる。
(上の動画からキャプション。】
1973年の世界選ではかなり低い。
(上の動画からキャプション)
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【バニーホップ色々】
・溝
・シケイン
・タイヤを当てる
・完全に飛び越える
・勝つために
・観客サービス
・ガッツポーズ代わり
・生き様
・父権社会の撃破
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・・・ここまで英語でシケインとバニーホップについて色々検索してきてシケイン、という言葉は一度も使われていない。barrierが多くて、ルールだとobstraction,で出てくる。なんで?
シケイン - Wikipedia ←減速させるために設置させる構造物とある。
”Barrier” は障害物、邪魔なものということで、それによるスピードダウンは要請されたものではない、ということ?
↓シクロクロス フランス教本(AJOCCのHPより)。
オブストラクション(障害物)、プランクス(板)、(シケイン)
コース上に降車区間を目的として設けられる障害板。木製の板で、高さは40cmのものがコース幅
全体に4メートル間隔で2枚設置される。2011 シーズンからは、もっと低いもの、間隔も変えてよい
ことになった。国内では減速地点として設けられた歴史からシケイン(chicane サーキットの自動車レースにおける減速のための小カーブの連続区間)と呼ばれることがあるが一般的でない。
・デキる選手が高速で(乗り降りにせよ、跳ぶにせよ)バンバン通過するのを見ることができるコースいいね。
・失敗した人が骨折とか、周囲巻き込み事故、なんていう事態はくれぐれも見たくありませんけども。
・TPOに応じて見る方もそれぞれの跳びざま(や生き様)を鑑賞させていただきたいと思いました。
・跳ぶ人といえばMeeusenですが今シーズンFIDEAからBeobankに移籍していまのところ冴えないイメージですが、がんばってくださいね。
(Sport.beより)
Voigtからの挑戦状(TrekCXCupのベタなビデオ)
先日とりあげたTrek CX CupのNysとVoigtが出「演」するレースについて、スケさんがわざとらしさ満点の宣伝動画を教えてくれたので、ご紹介。
↑↑ 動画は上のリンクをクリック。
(ビデオよりキャプチャ)
初シクロクロス出場が決まって練習しているVoigtに、乗り降り練習してるかとかひんぱんに電話してくるNys(彼のスマホケースにはわざとらしい”Nys”という文字が)はマヨルカ島でプールサイド、サウナ、バーにいて「こっちは、ランニングしてるよ」と嘘ついてニヤニヤ。
みどころはコミカルにモタモタ感を強調して練習するフォイクトよりもNysのサウナ姿です(言い切り)。
Waterloo World Cup | Trek Bikes
Lakefront Legends raceでは仮装が推奨される(任意だけど)のだそう。
主催者は「俺は一度Nysと走ったことがある」「Voigtとレースしたことがある」とこのレースに出たら言えます、一生に一度のチャンスと参加を呼びかけている。参加費用は15ドルで、記念のパイントグラスと、地元のLakefrontビールつき。スタート順は、コスチューム次第で決められるとか。走る前に仮装のコンテストがあって有利不利が決まるのか。
"I raced @Sven_Nys once" - you after doing the @Lakefront Legends race. Sign up now: https://t.co/aIph4OXlAk pic.twitter.com/8T20xo3l2a
— Trek CX Cup (@TrekCXCup) 2017年8月27日
Want to tell your friends you raced @thejensie? Here's your chance, thanks to @Lakefront: https://t.co/iCsg6qaW7N pic.twitter.com/IyzOyxAlJU
— Trek CX Cup (@TrekCXCup) 2017年8月26日
参加要項↓
この主催者のアカウントをみると、著名出場選手の写真をつぎつぎにアップしてアピールし、呼び物企画を打ち出す、さすが米国という感じ。
Nysもノリがよくてプロだ。ベルギーでは仮装レースはないので、抵抗感ないのか?と思ったけどVervecken氏の来日時に武田和佳選手が自分のスマートフォンでバイクロアの仮装レースの動画を見せて、こういうところから、日本の子どもたちにまずシクロクロスに親しんでもらいたい、そこから競技に興味をもってもらえれば、ということを伝えたら、一瞬目をパチクリしたVerveckenだけど”Good for the sport"(競技のためにいいことだね)と返事していた。
Nysも現役時代からシクロクロスの国際普及推進派だったので、広めるためにできることはどんどん積極的にやっていく、という姿勢。
(宣伝ページの二人の写真は素敵なので、関係者の考える仮装のセンスがくれぐれも上品でありますように期待します。。)
米国のワールドカップ関連、ちょっと調べようと紐解いたら怒涛のよう宣伝や個人SNS上の情報が流れてくる。北京CXのときに情報が集まらず呼び物選手が誰か手探り、スタートリストやリザルトは現地出場者の写メだより、ストリーミングのURLもなかなか判明しない、という状況との違い、お国柄の違いなのか。
感心したのがこのジュニア女子用のクリニックがあること。
Trek Cx Cup Cross Clinic - USA Cycling
競技を広めるのは、そういう意味もあるんですよね。
It's back! The Junior Girls Clinic p/b @parktool at @TrekCXCup. Featuring @kaitiekeough & @KatieFnCompton Reg here; https://t.co/Fyqv2LYGza pic.twitter.com/RrbZsUQbGh
— Meteor p/b Allied (@NoCoast_Racing) 2017年9月7日う
World Cup初戦 ”Jingle Cross” Iowa併催わんこクロス
IowaのJingleCrossがワールドカップ皮切りで、今週末に迫っている。その翌週が前回取り上げたWaterlooのレース。CrossVegasがC1レースに戻ったかわりのこの米国の2レースも、やっぱり米国ということでベガスに負けないお楽しみを盛り込んでいるみたい。
(地元アメフト試合のチケットを持っていると入場無料)
Iowa Hawkeye Fans Get Free Entry to World Cup with Iowa-North Texas Ticket Stub
他の競技のファン層を取り込むとなると、やっぱりアメフトファン人口が一番なのかな。
(金曜日はナイトレース)
Musco Friday Night Lights Now Includes Saturday
開幕前日、もう7年続いているナイターレースもあるようです。ってこの記事出す前におわっちゃった。
(CXクリニック)
Johnson, Page, Wymanによるシクロクロスクリニック。国内チャンピオン、世界選表彰台経験者が揃い踏みの豪華さ。英国人ヘレン・ワイマンはUCIで女子レースの地位向上に尽力していて、UCIチャンネルでなかなか上手なゲスト解説もしていた人。表彰台に上る前の若い女子選手の身なりを整えてあげたり、優しいお姉さま(お母さん?)の印象。
George Hincapie, Tim Johnson Join JaMac as Celebrity Guests in Clif - Jingle Cross Gravel Grinder and FondoGeorge Hincapie、Tim Johnsonと走るGravel GrinderとFondo。
・WaterlooがVoigtならばこちらはHincapieで。やはり一般的に知られている有名ロードレーサーを呼ぶのが注目を集める手段としては王道なのでしょうね。
・Gravel Grinderは以前シクロクロス版閣下の怒り動画とコース難易度 - tannenbaum居眠り日記💤を訳しているときに閣下がこれをやっている奴は部屋をでていけというくだりで出てきたけど、米国で急速に広まっているものみたいでシリーズ化もされ、欧州に広がりつつあるようです。
・What is a Gravel Grinder? Gravel Grinderの説明、グラベルで行われるロードレースのようなものらしい。閣下的観点からするとシクロクロスの亜流、ということなんでしょうか。そういえばヒンカピーはパリ・ルーベをいつも狙っていたし、グラベルは得意なのでしょうね。
(わんこクロス)
Maxx's Doggy Cross ←犬クロス!
ルールは
3周回、重量クラスは犬の体重の大中小で分ける(30ポンド未満、30-60ポンド、60ポンド超)
・犬は常につながれていなくてはならない。
・飼い主は自分の犬を連れて引き綱をつもったままシケインを越えさせる。
・飼い主はMaxx’s Dog Houseの中を手と膝だけで(手と足は駄目)通らなくてはならない。犬は引き綱をもったままで飼い主と主に通過する必要がある。
・飼い主はNulo Dog Bowl区間で回転をしなければならない。犬はその必要はない。
・飼い主は犬のフン用の袋を持参しレース前後やレース中であっても自分の犬がしたフンをただちに回収しなければならない。
・最初にゴールラインを通過した犬と飼い主が勝ち。
このルールだと飼い主がハイハイしたり前転したりとすることが多くて、
コース全長どのくらいあるか知らないけれど、人間のほうがかなり疲れそうな気がする。まあCX併催だからアスリート体質の飼い主が多いから、大丈夫か。優勝者にはスポンサーのドッグフード3ヶ月分(エントリー無料だけど、ワールドカップの入場料5ドルは必要。)
Doggy crossでヒットした動画は2013年のもの。連れている飼い主が体重そうな人が目立っていて長距離走るのつらそう。人を犬が待っている。
Doggy cross
2012 年に初回のDoggyCrossがあったという投稿をみつけた。レーサー姿のままで一緒にシケインを飛ぶお父さん。
MannyP and Dad @smartfuel over the barriers at the very 1st #DoggyCross #dog #canine #cyclocross pic.twitter.com/eR5hfEpI
— Hungry Dawgz (@hungrydawgz) 2012年11月25日
日本のシクロクロス会場にもわんこ連れの人が多いから、これは受けそう。
2013年の湘南クロスでレース終了後に選手のわんこたちがシケインを飛んだ一場面があった。小さい子も大きい子もかなり飛ぶのでびっくりした記憶が。
あさか家のペコ氏は飼い主の意図とは別の、あさっての方向が気になる。
そしていざジャンプするとスゴイ。写真ぶれててすみません。
このときの横山ビブちゃんは跳ぶのは当然という態度で、真剣そのもの。
湘南クロスのツイッターアイコンの写真はこのときのビブちゃんですよね。
わんこのレースがあるとしたら、カテゴリー「わん」だねえ、とか言っていたのでした。
グラベル・グラインダーのように新しい競技を作り出して育て上げるのが上手そうな米国ですので、Doggy Crossの今後の発展が期待されます。
(ワールドカップレースの本筋が何処かに行ってしまった。)