tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

ニヤニヤして言ったんだよ(The Guardianのカヴインタビュー)

Guardianの4月中旬の記事(つまり、ロマンディでやらかす前、シーズン1勝しかしていない時点)がHTCコロンビアのサイトに出ていた。
Mark Cavendish wants the green jersey and sees no one to stop him | Sport | The Guardian
カヴはしょっぱなから「今日のインタビュー、君は俺のことろくでもない野郎だと思ってきたんだろう?」と吹っかけるが、女性インタビュアーは「ろくでなしというには上品すぎるし、率直に話す彼の印象は傲岸というよりいたずらっぽい魅力のいい意味で少年らしいというほうが強い。」と「上手に」描写している。

  • で、去年のツールで降格処分になったのは、マラドーナの「神の手」事件に匹敵するような、歴史に残るミスジャッジとまで言う。(←そりゃグリーンジャージを左右はしたけど、同列にするにはちと大げさじゃないかな?)*1
  • グライペルについてあれこれ言ったのも「この発言、問題になるんじゃないかなーと思いながらニヤニヤしながらいったんだよ。分かる?」といたずらっぽく。彼の言ったことが真剣な批判だかいたずらなのか判断が難しい。
  • しかし、ウィギンスの発言「カヴはスカイの雰囲気にはなじまないんじゃないかな。スカイはコロンビアみたいにカヴのために全員が働くようなチームじゃないから」を持ち出すと激昂。机を叩いて、レコーダーが吹っ飛ぶほど。「あいつはわかってない。サイクリングはスポンサーのためのスポーツで、俺たち選手は動く広告塔。だから、勝利してスポンサー名を見せて両手を掲げてゴール通過するのが一番宣伝効果あるんじゃないか。Bradは本当にそんなこと言ったのか?それが分かってないからあいつは勝利できないんだ。のこりの8人が俺の勝利のために走ってるっていうのは違う。俺はチームのために走ってる。」
  • 「今確かにスランプだけど、勝つための最善を尽くして、勝ってみせる。準備すれば俺は勝つんだ。決して傲慢で言ってるんじゃない。ベストな人材がチームにはそろっているけど、そのおかげで勝ってきたわけではない。」「うまくいかない心配とかないのかって?ないよ。アームストロングはツールで連勝していたときにメカトラブルは起こさなかった。細心の注意を払っていたからだ。自分だって強迫神経症じゃないかって言われるぐらいに準備しているんだ。」
  • 「俺の料理のしかたは、すべての材料を前もって切ってボウルに全部入れてから着手するんだ。それが失敗のリスクを最小限にする。レースの準備もそのようにするのさ。」
  • 「たまにマン島に帰ると、生き返った気になる。マン島のタイルの上で夜を過ごすと、久しぶりに自分が「プロダクト(商品)」でなくて「人間」になった気がする」、とやさしげに言う彼の将来をインタビュアー女史は心配しない。こんなに魅力的な個性の持ち主だから。と結んでいる。

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  • このインタビューにはカヴの「エージェント」が臨席していて、カヴは問題のある(お下品)言葉を発したくなったとき「言っていい?」と目配せしたあとあきらめることが何度もあったようだ(苦笑)。(←それでもこのインタビュー中、そんな言葉が何度も出てくるんですけど。。orz)

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  • しかし、このインタビュアーはカヴの人物的なところは褒めているっぽいけど、ウィギンスを「かつての友人」とか書いて、カヴが動転すること承知でウィギンス発言を持ち出したり、それに矯正具がひっかかって舌足らずな話し方になってるとか容赦ない、まあイギリスのマスコミならこの程度の意地悪は普通?

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  • ウィギンスは相変わらずなかんじでtwitterで「カヴが勝ったー。おめでとう」とか「このガッツボーズは掲示板の人たちに格好の材料を与えたね」とかとぼけた感じで書いてるけど、カヴのアシストを回避したくてコロンビアを出て行って、ようやくスカイで自分のためにツール用のチームを作ってもらえそうなのに、いまさらカヴがグリーンジャージ狙いで移籍してきても。という気持ちがあるのはすごく分かる。カヴも今みたいに「専用」の環境じゃなくなるだろうし、確かにそうなったときのスカイのチーム内の組み立てはどうするんでしょう。

(←もう移籍するのは時間の問題だと思っていたけど、そうでもないのかな。。今年の両者のツールでの出来次第、というのもあるかも)

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  • で、興味深いのが私がこの記事のリンクを見つけたのはHTCコロンビアのニュースサイト内という点、、スカイにいったって、いいことばかりはないかもね、と牽制する意味もあるのかななんて(苦笑)

*1:というより人生がマラドーナ化しないように気をつけるべきでは。。