tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

ブライアン・スミス、昨今の移籍事情とスカイにもの申す

Brian Smith interview: transfer market, Team Sky complications and Cervélo’s decision to stop
Velonationにでていた元英国チャンピオンで現在解説者・コンサルタントのブライアン・スミスのインタビューが興味深かった。スカイがかきあつめた英国育成コース出身の若手選手たちは伸び悩み、カヴェンディッシュが世界選手権で二人しかアシストがいなくなってしまった状況は、スカイが原因を作ったというもの。

  • 移籍に関する動きの多くはツール期間中に繰り広げられる。それらの情報解禁は現行ルールでは8月1日からとなっているが、世界選手権後とすべき。8月以降もよいレースはたくさんあるのに移籍の話ばかりになって台なしにしている。ユーロスポーツのブエルタの中継など、レース内容そっちのけでその話ばかりだった。
  • 移籍自体に関する現行のUCIと選手との契約(よくわからないのですが、規則のことでしょうか?)には異論はない。それをどのケースでも平等に遵守すべき。ベン・スウィフトはあのような形で移籍するべきではなかった、カチューシャにいたほうが成長しただろう。ウィギンスの移籍についても、ガーミンに残留したほうが彼は今年のツールは成績がよかっただろう。
  • スウィフト、スタナード、ケノーら英国の育成システム出身の有望な若手がボアッソンハーゲンやロヴクヴィストのために働かされたため(英国人のUCIポイント獲得数数が少なくなり)、英国の世界選手権枠の小ささの原因にもなった。彼らは違うチームにいれば、ポイントをもっと獲得していたはず。若い選手たちはこれまでの英国の育成方針にもどり、異国文化のコンチネンタルチームで、スカイにいるようなプレッシャーのない中で経験を積ませるべきだ。
  • トラックのようにアグレッシブな態度はロードレースでは通用しない。友好関係を作る必要があるんだ。カタールで、ボアッソンハーゲンのトイレ休憩時に他チームがアタックしたのは、個人的なものではなく、チームに対するものだ。
  • Geoxの参入。スカイやカチューシャを見るとわかるように、いきなりチームを買い上げても、チームはすぐに出来上がるというものではない。築きあげる必要がある。新規立ち上げチームはまずプロコンチネンタルからスタートすべき。サッカーだってそうだろう。しかし、スポンサー企業たちは、すぐにツールに出場させたがる。

英国内部はみんなこんな感じに思ってるんでしょうか。。ブレイルスフォードさんのこれまでの構想と今のスカイの現状、予定通りなんでしょうかね?スポンサーの関係?
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  • また、ブライアンさんはサーヴェロに英国人選手が多数加入するときになんらかの橋渡しをしたといわれている。よって、サーヴェロの解体は残念と。またサストレが去ったわけにはフースホフトとのツールにおけるリーダー争い的なものがあったと指摘している。
  • ハウスラーは兄弟のように思っていたジェレミー・ハント(兄貴)とマルティン・ライマー(弟分)を一緒にガーミンに連れて行きたがったけれども、ハントしか連れて行けないようだ(注:最新情報では、ハントはペガサス・スポーツ行きという噂)

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私は英国人選手に注目する傾向があるのに、スカイのことをなぜかあまりよくウォッチしてこなかったので、ブライアンさんの意見については、特に賛否の感想はないけれど、カヴというまれにみるスプリンターが脂が乗っている間に、英国に世界チャンピオンを、という英国自転車界の悲願、そんなこんなで憂慮している人が多そうであるというのは理解できる。。