tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

HTC解散-ステイプルトンが最後まで交渉していた相手

あーあ、ついに解散が決まっちゃいましたHTC。色々あったようですが、とりあえずこれまで交渉お疲れ様でしたステイプルトンさん。まだ、女子チームの継続には望みをつないでいるようなのでそちらはうまくまとまるといいですが。もともと女子チームのマネジメントからサイクリング界にはいった人ですし。
HTC-Highroad disbands after failed sponsor search | Cyclingnews.com
HTC-Highroad era ends: Stapleton frees riders and staff to find new jobs - VeloNews.com

  • スポンサー探しは1年前から始まっていたようですが。。
  • ある新しいパートナー企業と過去4年間と同じくらいの規模の予算を確保できる基本合意にまで至っていたらしく(それで一時期、新しいスポンサーに関する楽観的なコメントがあったわけですね)それが、この間の日曜日に突如として破棄になってしまったらしい。それはステイプルトンの奥さんの50歳の誕生パーティーの夜に電話とメールが来て知らされることとなったとか。楽しいはずの夜が、さぞショックだったでしょう(夜、っていうのは時差のある相手だったのかな)。
  • で、月曜日に選手たちには次を探し始めるように内示し、その後もほかの可能性を探っていたところ、水曜日にHTCの線が完全にダメになり、木曜日に発表、となったようで。

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  • これまでの展開の途中でアルダグやホルムが「カヴは残留の目もある」「新スポンサーとはまもなくサインになりそう」なようなことを言ったあたりで、お金持ちのスポンサーが彼を引き止められるほどのお金を用意してるのかななんて思っていましたがね。。
  • 世間がHTC継続の線であれこれ論評していたのにびっくりしましたが、私はツールのときにスポンサー未定と発表あった時点で、もうHTCの線はそんなにないんじゃないかと思っていて、でも実際は解散が発表される前日水曜日に最終的にダメと決定するまでは話をずっとひっぱられていたようですね(最後のほうは一方的に食い下がっていただけかもしれないけれど)。これは意外でした。
  • ステイプルトンによると、HTCはツール前何ヶ月も(継続を)請合っていたのに(請合っていたのは会社の一部の人では?)、会社としての決断がなされないままツールが始まってしまったようで。
  • HTCは先日アップルとの特許訴訟の緒戦に負けてしまい(これからもAndroid陣営とAppleとのスマートフォン特許バトルは続くと思われる)、、英国のChannel4のフィルム部門への出資(前の出資者は、SKY(苦笑))も決めたみたいだし、米国や世界の経済情勢が危うい雰囲気の時期であるというニュースからみても、もう自転車はいいでしょうという感じになってたのを、一部の幹部がどうしても自転車チームを手放したくなくて下手に話を長引かせちゃったのかなという気がしなくもない(推測)。この長い期間の優柔不断は意味わからんとステイプルトンも言っているようですが。
  • HTCもう買わないよ、と怒ってるファンも(私もちょっと言って見ましたが)米国にいるようでしたが、ドイツテレコムに見放され、コロンビアも1年しか出資しなかった中、相当な資金をいままで3年つぎ込んでくれただけで有難いような気がします。
  • 話が壊れたという新規スポンサー会社(どんな会社だったんでしょう。一時ステイプルトンがドイツに出向いているといううわさもありましたが)が本契約にいたらなかった理由にはここのところのスキャンダル蒸し返しとかでなかなか難しい上、最近の米国デフォルト危機とか、ヨーロッパにも火種があったりとか経済不安という悪条件も重なってしまったのではないかなと。。(完全推測)

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  • 勝利を重ねるにつれて、選手の市場価値が上がりすぎてしまって、チームを維持する経費がうなぎのぼりになってきたために、スポンサー探しが困難になったのは皮肉。
  • いままでもレースに勝利した直後に(カヴ以外だったかな)監督の誰かが「うわーサラリーまたあげなくちゃいけなくなる」とうれしい悲鳴を上げていたというのをどこかの記事で見たことがありますが、常にそういうのと表裏一体なんですね。
  • これまで「ミドルウェイトの予算、ヘビーウェイトのリザルト(中規模予算でトップの成績を上げる)」ことを維持してきたが、SKYやカチューシャのような「スーパーチーム」(スーパー資金源のあるチーム?)に太刀打ちするのは難しくなっていたようで。
  • 私は逆に、カヴェンディッシュとそのトレインがでていったら、もっと中規模予算で運営できるような、新しいチームができたのかななんて思っていました(マルティンをエースにして総合狙いとか)。
  • 私はHTCに無名で入ってきた選手がだんだん頭角を現し、がっちりと地味に勝つのを見るのが好きだったので(カヴも最初は注目はされつつも無名でしたが)、そういうチームとして継続するのを見てみたかったので、昨夜、まず「選手に自由に契約交渉するようにチームが伝えた」という一報(あの逃げ職人、ジャッキー・デュラン@現ユーロスポーツ のつぶやき)が流れたあと「選手がそういわれたという情報だけで未確認」という続報がでて「もしや、一部リストラでチームを小さくして継続?」なんて妄想していたのですが、結局は全部まとめてひきとってもらう交渉に失敗したのかな(3年継続が条件、というのも掲げていたようですね)

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まあともかく残念です。今後の移籍マーケットは間違いなくエキサイティングになるでしょうが(不謹慎)。