tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

ピットのお作法

そういえば遠くのレースにはいくの難しいといいながら、菅生の全日本選手権には出かけたのですが、行くことを強くおすすめしてくれた方が「日本最高峰のピットワークが見られる」とおっしゃっていましたが、本当に素人目にもすごいピットの戦いでした。よい経験をしました(観てただけですが)。
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で、その記憶も新たなうちに米国のシクロクロスマガジンこんな記事を見たので今後のピット観戦の参考にと読んでみた。
http://www.cxmagazine.com/cyclocross-pit-etiquette-stories-pros-2015-cyclocross-nationals CXマガジンの「3人の名メカニックにききました:ピットでしていいこと悪いこと」
アメリカの有名なメカニック3人が初めてピットクルーをつとめる人向けにやっていいことと悪いことをアドバイス。
(Calvin Jones:だれもがその顔を知る米国車連のレースメカニック講座の講師)
DO: 注意を払え。レースはメカニックの社交の場ではない。
DO: その場に応じて選手に役立つ情報を与えろ。タイムギャップ、順位、誰が前で誰が後ろにいるか。
DO: 誰にでも友好的に。すべてのほかのメカニック、選手、プロモーター、審判全員に。我々は小さいあぶくのような世界にいる。
DON’T: ニュートラルサポートに期待するな。
DON’T: 他のメカニックからの助けも期待するな。
DON’T:コーチでないならコーチのような指示はするな、GO!GO!とかつまらない決まり文句を叫ぶ熱狂ファンになるのもだめ。
(Donn Kellogg: Jamey Driscollらを擁するアメリカ最大級のチームの一つThe Raleigh-Clement Cyclocross Teamのチームリーダー兼監督)
DO: Stu Thorne (Mr. Cyclocross of Cannondale) のようなプロを観察して素早く学べ。ほかに見て学ぶべきはRapha-Focus と Noosa チームのメカニック達だ。
DO: 整理された道具類を持参し、複数の状況に備えろ。
DO: サポートする選手がピットに入ってきたら手を挙げて名前を呼べ。ピットのカオスの中では選手が自分のメカニックを探すのは難しいし、選手がレースに極度に集中している場合はなおさらだ。
DO: 可能なら半周おきにバイクを半回転する。次にまわってくるとき選手はメカトラを起こしてもう次のバイクを必要としているかもしれない。
DO: 清掃と修理をする優先順位を決めろ。駆動系を最初に、次にブレーキを閉じ、ペダルの清掃は3番目
DON’T: 選手の走行レーンを横切ってフェンスまで行くな。しばしばメカニックは通過する選手とコミュニケートするためにここのエリアに入るが、そこでは簡単に混乱してしまう。
DON’T: バイク交換の練習を全くせずしてピットエリアに入るな。特に身内がピットに入る場合、練習していない交換はしばしば緊張要因となっている。あらかじめバイク交換練習の時間を割いておくこと。
DON’T: 選手の手にむりやりバイクを渡そうとするな。よくわからなければ、選手が自分でバイクを取るのに任せろ。選手にむかってバイクをプッシュするというのは練習が必要だ。
DON’T: 泥まみれや破損したバイクを黙って受け取るな。選手たちは本能的にバイクにしがみつこうとするので、前にいかせる掛け声を叫ぶべき。
DON’T: バイク交換時二歩以上必要と言うルールに固執しすぎるな、審判たちは正確な歩数を数えるよりもほかにもっと重要なことがらに集中している。

(Bill Marshall:KCCX cyclocross teamのチームマネジャーでWD-40の選手でもありさらにCal Giant/Specialized と Mercy Elite Cycling Teamのメカニックでもある、産まれた時からビットにいる男)
DO: レース上位にいるリーダー達を尊重しろ。国内選手権以外の場では通常新入りたちはそれをよく守る。
DO: ピットの流れに乗れ。
DON’T: 自分の選手が50番手くらい後ろにいるときにバイクを押しだしたりするな。まわりをみて見ろ、ピットに入ったとき自分がヒエラルキーのどこに所属しているか見極めろ。
DON’T: うろうろするな!
DON’T: ビールや犬を持ち込むな。
DON’T: 深刻になりすぎるな。とくにエリートカテゴリのピットは楽しい場所だ。
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おい、てめぇ新入り!とか怖いお兄さんに叱られてるような気持ちになりましたが、おもしろかったです。

↓小坂正則選手がピットでバイク交換する3連写真。一見何気なく交換しているようでそんなことないんですね。。ちなみに、このピットの直後の上り坂の泥がとくにくっつきやすいので、小坂正則選手は交換後すぐに乗らず担いでいる。
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