tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

千森杯2017男子選手リストチェック

今年の中国北京の千森杯、主催者から発表されたスタートリストをざっとみていた。現地に行っても行かなくても私の恒例行事に(苦笑)

 下の表は一つの指標としてUCIのランキングをチェックしてみたもの。息子にExcelの比較作業をしてもらった。(女子の表も作ってくれるかな、お母さん待ってる(笑))

ただし各出場選手がポイントを獲得している土俵のレベルが千差万別なので、このランキング順位から実力を正確に比べることはできない。
全員が世界選やワールドカップ、SuperprestigeやDVVに常時出ていれば話はかんたんだったのだけれど。
去年も感じたけれども、それらのレースのすぐ下ぐらいに位置づけられるEKZ TourやToi Toi Cupに出ている選手が多い印象。

竹之内選手は昨年ビザの問題があってベルギーのレースでポイントがつくチャンスが例年よりうんと少なかったで実力を反映したものではない。
日本選手たち、行くからには、UCIポイント、賞金、ゲットしたいですね!下の表の左の列がUCI-C1のレースのポイント。上位15名まで。

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とりあえず、この表の上位7名までをチェックしてみた。

f:id:tannenbaum:20170902135751j:plain例年いる目玉選手はいるだろうか。(男子編)

【Marcel Wilthaber】 (スイス人)

スコットのヴィルトハーベルは去年もこの北京に出場して二戦目Fengtaiの勝者だし昨シーズンのEKZツアーの総合も獲って盤石感が強い。あまりあてにならないとはいえUCIランクも出場選手中ダントツ。

 

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先のBieles世界選は24位。
今年の千森杯は彼が勝ったFengtaiのほうが1戦目だ。この人はベルギーオランダ人を優遇するSuperprestigeやDVVには出ていないのかな。
今年も弟と参戦。試走の時、ものすごい勢いでスコットジャージ軍団が駆け抜けていたのが印象的だった。

かれは変わってる、と昨年ヨーロッパ人の選手の誰かが言っていた気がする。。
EKZツアーと彼については去年書いた。

千森杯 スコット軍団のスイス人とEKZ Tour - tannenbaum居眠り日記💤



【Yorben Van Tichelt】(ベルギー)


Masterclass: Yorben van Tichelt

昨シーズンUCIランキング56位の若手Van Tichelt (ERA-Circus) 。前Sunweb→Marlux所属。現在23歳でまだ十分若いがもともとはBMXで国内タイトルを獲っていたらしい。
ERA-Circusのチームメイトにはビッグレースを常に脅かすSweeck兄弟やBosmansの有名どころやSanne Cantの弟、Jelle Cantなどが居るし、北京で彼をウォッチすべきなことには違いない。

 この人は昨シーズンUCI-1のレースはEKZ TourやToi Toi Cupのリザルトしかでておらず、世界選も出ていないのでかんたんに他の選手との比較ができない。
上のMarcel Wilthaberが総合優勝したEKZ Tour総合11位なので、そのような力関係なのか。my.race|result : : EKZ CrossTour Meilen, 02.01.2017


彼が昨シーズンのポイントを稼いだのは主に英国車連のNational Trophy Series (英国内ではトップクラスのレース)https://www.britishcycling.org.uk/zuvvi/media/bc_files/cyclo_cross/2016/2016-17_BC_National_Trophy_Cyclo_cross_Series_Standings_final.pdf

終戦に欠場していなければ、総合優勝をさらっていたのでは。JCXシリーズに外国人が勝つような。ベルギーからはドーバー海峡渡ったらすぐだからこれまでもスポットでベルギーの若手が出場していたけどここまでNational Trophyに連続して出場していたのは何故か。


以前心臓の手術をしたという記事が出てきた。Succesvolle hartoperatie voor veldrijder Yorben Van Tichelt - HLN.be

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・・と書いたところで現地にいる織田聖選手が、早速オフィシャルトレーニングで彼の後ろをトレースして走らせてもらった、とのinstagram投稿。

昨年の試走でもヒジリ選手は、これと思う選手(評判がどうとかより現場で見て強そうに見える)の後ろを走る、というのを積極的にやっていた。どんどん吸収してもらいたいですね。

 

www.instagram.com


【Thijs van Amerongen】(オランダ人)


Thijs van Amerongen


掘り出し物いた。Thijs van Amerongen、FIDEAにいた選手。いまはZZPR。2012-14年頃はビッグレースで頻繁に目立っていた。昨シーズンもストリーミングで名前が呼ばれているのを聞いて、お、久しぶりと思った記憶がある。2013-14シーズンのUCIランキングは12位だった。14-15は28位、昨シーズンは67位とガクッと落ちた。それでFIDEA放出となったのか。

Thijs van Amerongen - WikipediaWiki

Home - Thijs van Amerongen←本人公式
AmerongenはZZPR(Orange Babiesというチーム名で活動してきた、有名選手*1を輩出してきたオランダのチーム、現行の選手ではTwan van den Brandが有名)からの出場のようだ。ZZPRはDe Stil - Piels Cycling Teamというロードのコンチネンタル登録チームのオフロード部門という位置づけらしい。)
再出発を期する彼は中国で足がかりを掴めるだろうか。

(どうも彼の名前からアメロンゲン、アメが長くなる→千歳飴、と連想してしまうんだけど、longじゃないしrongだし、とか超どうでもいいですね。)

 

【Emil Hekele】チェコ

Emil HekeleHPが非常ーに地味なのとトップにでてくる顔の画像これでいいのかという点が逆に好感度。。40歳でありながら(HPは60歳くらいのセンスか)先の世界選手権Bielesでは22位でWildhaberよりも上なのに注目。悪路得意のチェコ人だからか。

上の Van Ticheltがシングルリザルトを獲っているToi Toi Cupで10位台くらい。


 【小坂光】(日本)
世界選51位、ワールドカップHoogerhide57位。国内のUCIレース野辺山、寒河江で優勝。世界選とワールドカップのリザルトを見ると、下のハンセンあたりがターゲットになるか。
夏はロードの人だったけれども今夏初めてフルにMTBを走った。コンディションはどうだろうか。UCIポイントや賞金は当然ですが、できれば表彰台狙ってほしいですね。。
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【Kenneth Hansen】
デンマーク
デンマークのさわやかルッキングMTB青年(下の写真左)。世界選は36位。ZevenとZolderのワールドカップでは46, 47位。国内選手権では3位。
昨年は小坂父に「以前デンマークの世界選に出たことがあってね」と話しかけられていた。

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【Maxx CHANCE】(米国)

U23米国国内選手権3位の選手のようです。国際舞台での実績がないので、未知数。

Maxx Chance (University of Colorado Boulder) Wins Collegiate Men Club National Title 2017 上のU23の国内選手権の直前に開催された大学クラブ選手権?で優勝したときの記事があった。泥コンディション。

 

(追加)【GOSSE VAN DER MEER】(オランダ)
諏訪総監督から注目選手として送られてきたのがこの選手の写真。試走で、かなり速い、とこの人に注目した様子。

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Gosse van der meer
チェックするとU23カテゴリのオランダの上位選手で、SuperprestigeやDVVのU23 カテゴリでは常にトップ10入りしているようだ。
HPはひたすらシリアスなムードだけれど、ツイッターのアイコンなどみると口ひげを生やしている、ときもあるのかな。わかりやすい英語でツイートしている。

twitter.com

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昨年の目玉たちのその後。

 昨年の第2戦後の記者会見。左からアダムス、ヴィルトハーベル、ジョンジュワード。

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ところで、ポイント荒稼ぎに北京まできた目玉選手として、昨年はRob Peeters とJens Adamsがいた。その後Adamsは昨シーズンのUCIランキングを20位までアップした(前年は体調不良60位台、その前のシーズンは23位だった)。アダムスについては中国遠征効果はあったということか。

特にSuperprestigeでは軒並みシングルリザルト、Gietenはあと一歩で表彰台だった。北京で袖摺り会った選手がバンバンストリーミングで名前が出ると嬉しいものです。
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Peeters(上の写真中央)は前年と変わらないUCI40位だったよう。Wout Van Aertのアシストで活躍していたと見る向きもあるか。

 

これまで各国内で最上位カテゴリーの選手であればエントリー認めます、だったのをセレクション方式に変更し、段階を踏んで選手のリストが増えていって発表される形になった。
主催者側の出場者への経費負担というのは継続のようだけれども、だんだん「来てもらう」、から「主催者が選ぶ」、とステップが進んだようだ。
今後レース内容など、変わってゆくのか、また現地の選手たちの声を聞いてみたい。

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 レース後、賞金を受け取る選手の列、今回日本人はどれだけゲットできるか。

 




*1:Gerben de Knegt, Wilant van Gils, Daphny van den Brand, Ronald Mutsaars, Richard Groenendaal (AA drink), Sanne van Paassen, Sophie de Boer, Micky van Empel, Eddy van IJzendoorn Maik van der Heijden