バニホ女子とDanny De Bieのあいだ
・こういう大きい大会で跳ぶ女子選手は他にはPauline Ferrand-Prévotぐらいだろうという話(彼女は最近シクロクロスで見かけない)。つまり、Nobleはいま唯一の女子のバニーホッパーらしい。
・2年間練習を重ね、今シーズンから大きいレースで跳び始めたところらしい。
「女子はバニーホップは跳ばないもの。」「はっきりさせてやろうじゃないの。何が何でもやってやるわよ」 #父権社会をやっつけろ
2年間練習を重ねて、沢山クラッシュし、そのことについて語り、夢見てきた、ついに私はUCIレースでバリアーを跳んだ。それは理論上はそこまで重大なことではないかもしれないけれども大きな意味合いはある。私は自分の限界を拡げることや、スポーツにおける障壁を打ち破ろうとすることやをやめなかった。これは自分にとってとても大きいこと。昨晩応援してくれたみんなにお礼を言いたい。レースとしてはベストなものではなかったけれど跳ぶたびにどんどんワクワクして、さらに深く掘り下げる道のりが見えてきた。
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http://bikeparts.wikia.com/wiki/Cyclo-cross
2009年に書かれた英語のシクロクロス競技の解説から。
近年の障害物を超えるためのテクニックとしてはバニーホップがある。それは1989年世界選のDanny De BIeによって脚光を浴びることになった。 バニーホップはレースディレクターたちには不人気でシケインを連続して2-3個設置することでそれを避けようとした。それでも技術の高い選手たちは連続したシケインでも飛び越えている。こんにち、Sven Nys(BMXレーサー出身)が競技を席巻しつづけており、技術の重要性を体現している。
↓Danny De Bieがバニーホップという技術で注目を集めた1989年の世界選手権。1分15秒ごろ、Danny De Bieがバニーホップでシケインを越えている。このときのシケインはなんだか低いように見える。
(上の動画キャプション。世界選コースがテントの中を通っていたのか。。)
長らくFIDEAを率いて名将といわれたDanny De Bie(現Marlux-Napoleon Games監督)のおっちゃんの若い頃はこんなだったんだね。。↓このビデオの後半はイメージビデオ風。林の中を駆け抜ける若いDanny君。といっても世界チャンプになった頃か。
↓余談。おっちゃん、魚釣りが趣味なのかな。
Gisterenavond nog veel werk gehad, 6 kabeljauws van ongeveer 5 kg moeten kuisen en 6 grote polak's pic.twitter.com/O5xBRkekBc
— Danny De Bie (@bie_danny) 2016年4月17日
・話が逸れたけど上の1989年の動画では割りと低いように見えていたシケインは、いつの頃からかビッグレースでは「40センチの高さであること」がUCIルール上必須とされていたようで。(いつからそうなったがは調査しきれず)
・それはNysのようなBMX出身選手が圧勝をを繰り返すよりも、観客に僅差の競り合いを見せたいというレース主催者の思惑もあったらしい。
・その後、2010-11シーズンの改正では「40センチ以下」となったので、それより低いものでもよくなった。人食いNysの脅威が突出しなくなったからなのかどうなのか。
( ・いままた、Mathieu君が突出しかかっているけれども、度重なる独走を防ぐ方法というのは果たしてあるのだろうか。。)
↓この古い、Erik De Vlaeminckが勝利した1972年世界選手権の動画に出てくるシケインは、牧場の柵のようで、選手たちはほぼ立ち止まり状態で跨いでいる。
(上の動画からキャプション。】
1973年の世界選ではかなり低い。
(上の動画からキャプション)
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【バニーホップ色々】
・溝
・シケイン
・タイヤを当てる
・完全に飛び越える
・勝つために
・観客サービス
・ガッツポーズ代わり
・生き様
・父権社会の撃破
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・・・ここまで英語でシケインとバニーホップについて色々検索してきてシケイン、という言葉は一度も使われていない。barrierが多くて、ルールだとobstraction,で出てくる。なんで?
シケイン - Wikipedia ←減速させるために設置させる構造物とある。
”Barrier” は障害物、邪魔なものということで、それによるスピードダウンは要請されたものではない、ということ?
↓シクロクロス フランス教本(AJOCCのHPより)。
オブストラクション(障害物)、プランクス(板)、(シケイン)
コース上に降車区間を目的として設けられる障害板。木製の板で、高さは40cmのものがコース幅
全体に4メートル間隔で2枚設置される。2011 シーズンからは、もっと低いもの、間隔も変えてよい
ことになった。国内では減速地点として設けられた歴史からシケイン(chicane サーキットの自動車レースにおける減速のための小カーブの連続区間)と呼ばれることがあるが一般的でない。
・デキる選手が高速で(乗り降りにせよ、跳ぶにせよ)バンバン通過するのを見ることができるコースいいね。
・失敗した人が骨折とか、周囲巻き込み事故、なんていう事態はくれぐれも見たくありませんけども。
・TPOに応じて見る方もそれぞれの跳びざま(や生き様)を鑑賞させていただきたいと思いました。
・跳ぶ人といえばMeeusenですが今シーズンFIDEAからBeobankに移籍していまのところ冴えないイメージですが、がんばってくださいね。
(Sport.beより)