tannenbaum居眠り日記💤

シロート観戦者による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

欧州女子レースが今エキサイティングな理由(Velonews記事)

www.velonews.com

ヨーロッパのビッグレースにおいて、女子のレースが男子レースよりもいつも誰が勝つかわからなくてエキサイティングになっている理由について、ぼ~っと生きてる私は「いいよね~♪」以上に考えておりませんでした。ごめんなさい。
まあ「お金が前よりよくなったから?ヘレン・ワイマンが動いてルール変わってきてたような」とうっすらと感じていましたが、

 Velonews昨年12月8日付の冒頭の記事をざっと。間違ってたらごめんなさい。

2018年12月4日の記事の時点でワールドカップ、Superprestige, DVV Trofeeの三大レース12戦を8人の女子選手が勝利を分け合っている。

[盛り上げたいならお金を]

UCIルールの改定により多くの女子選手がシクロクロス専門あるいはロードやマウンテンバイクとの兼業で生活ができる流れになっている。ロードやマウンテンバイクの選手の年間レースの選択肢にシクロクロスを走るインセンティブが加わった。
・2013年Louisvilleの世界選手権より男女の賞金を同額にすべきと義務付けられた事に始まり、2017年のルール改正ではUCI-C1とC2レースにおいて男女の賞金は同額と定められた(World Cupはまだ対象外)。これによって多くの場合ロードやマウンテンバイク兼任選手として、中にはシクロクロス専門選手として、多くがシクロクロスに参入するように。
・ベテラン選手Nash(Clif Bar)のコメント:「ついに女子選手もクロスでお金を得て、遠くに遠征し、チームが女子レースに注目し厚いサポートを受けられるようになってきた」
・例えばLucinda Brand (Sunweb)は優れたローディーだがTaborに勝利し、

↓(2017年のOmloop勝者ルシンダさんは、シクロクロスでも常連に)

 
 
 
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MTBでフルシーズン走っているEvie Richards (Trek Factory Racing)は昨シーズンNamurで勝利し今シーズンもワールドカップ4戦中3戦でトップ10に入っている。

↓(太目の一本三つ編みが目印の英国人MTB選手、エビちゃんRichards)

・そして4年をかけ徐々に女子への支払額は増額されてついに2020-21シーズンでWorld Cupも男女エリートの賞金が同額になる。
・どんどん参戦する選手層が厚く、異なる訓練を受けた選手が集まるようになり、女子レースは技術的に向上し、さらなる鍛錬が必要になってきた。
・米国人ライダーElle Andersonはトレーニングがうまく行き調子よくレースで追い込めて走れたとしても「え、こんな順位どまり」と感じるようになったと言っている。
・さらに、2017年のルール変更で、UCI登録のシクロクロスチームは最低1名以上の女子エリート選手を抱えることが要求されるようになった。Andersonはこの点も女子のトップ選手にチャンスをより多く与えることになったと語っている。

[出場レースの選択自由度]
・男子のレースでは40名程度のトップ選手はWorld Cup, Superprestige, DVV Trofeeのすべてに出場するのが一般的で、毎週同じ顔触れで戦うことになっている。それはスタートマネー契約や、スポンサーとの関係によるもの。
・それに対して女子のスタートマネーは少額か、ない場合もある。それで女子選手たちは自分の調子のピークに合わせて出場するレースを選ぶことができている。

・Brandはロード世界戦に出場したあと北米のワールドカップはスキップし、その後4戦目のワールドカップで勝利している。Betsemaはシーズン初めのワールドカップとDVV Trofeeを回避したあとKoksijdeで勝利した。MTBでワールドカップに出場しているJolanda NeffとPauline Ferrand-Prevotはシーズンの終盤に姿を現す。

 
 
 
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↑(先日ストリーミング中継で事前インタビュー受けていたヨランダさんは注目株だけあってBaalで勝利しましたね。Nysとトレーニングしたといってたような。)

 

・「女子選手は純粋なCX選手ではない - 彼女たちは厳しいMTBやロードシーズンの後にやってきて、シクロクロスのレースにぽっと現れたり姿を消したりしている。それは彼女たちはシーズン中の異なる時期を目標とすることができるから」とSimon Burney (”Cyclocross Training and Technique"の著者)は語った。「そのことがレースはそれまでとかなり異なりぐんと魅力的で楽しいものにした」
・調子が良くてハングリー精神にあふれた選手たちがシーズンの様々なタイミングで出現し、レースに予測不可能な要素を与えている。


[若手の台頭]
・世代交代が進行中である。何人もの若い才能ある選手たちが大御所たちが選手を続ける傍らステップを上がっている。

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(画像:Velonewsより大御所たち、左からCompton, Vos, Nash)

・世界選7勝経験のあるVos(Waowdeals)や、ワールドカップ24勝のKatie Compton(KFC Raging-Trek-Knight Composites)に交じりRichardsのような若く才能ある選手が参戦している。
・「若いときにもっとサポートを受けてよい機材を与えれば、彼らはより早く強く速くなれる」とコンプトン。若いトップライダーたちは19-25歳でとてつもないエネルギーを秘めている。
・世代交代はUCIの女子の若手選手発掘活動の一環で2016年の世界選以降女子のU23カテゴリ創設を受けたた結果でもある。これまで3回のU23女子の世界選は将来のエリート女子シクロクロス選手のショーケースとなっている
・Richardsは2016年と2018年にU23 のタイトルを獲り、すでにエリートの中でもトップレベルに到達している。Annemarie Worst (Steylarts-777)は2017年のU23勝者だが、今シーズンGietenと欧州選手権に勝っている。

(キリリとした目元が印象的なAnnemarieさん)

 
 
 
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・ここ3年に世界選U23 表彰台に上がったほかの選手たちも実績を上げているEllen Noble (Trek Factory Racing) Caren Alvarado (Corendon -Circus)や、Betsema, そしてAnnemarie Worstがそうだ。

・選手層が厚くなったことで女子選手たちは足休めをする日が持てなくなった。
・「自分がヨーロッパで走り始めた2013-15年、調子がよければポディウムに上れるような女子選手は5-7人程度しかいなかったけれど、今はその人数は二倍ぐらいになっている。」とAndersonは語る。「トップ選手はワールドカップでもベルギーのレースでもどのレースにも10-15人程度いて、以前よりもたくさんの才能ある選手たちが入り乱れ、勝つたり表彰台に乗るには前よりもより厳しい戦いをしなければならなくなっている。

 

 [カント圧勝時代は短く]
・昨シーズンのワールドカップ9戦5勝、Superprestigeを8戦3勝し総合優勝、DVV Trofeeを8戦5勝して世界選タイトルも取ったが、今シーズン4勝はしているものの上記メジャーシリーズでは現時点ではDVVのNielだけである(※この記事が書かれたのは12月初め、その後ZohnhovenとDiegemで勝利)。
・Cannondale- Cyclocrossworld.comのチームマネジャーStu Thorneはそれを潮の満ち引きのようなもので、Comptonもそのように2018年はスロースタートだったと指摘した。
・Comptonはカントが昨シーズンほとんどすべてを手に入れてしまったため、トレーニングを行い集中してレースに臨むことへのモチベーションが低下していることを指摘。
・彼女が深く集中して本当に勝ちたいと思ったとき彼女は別の選手に変貌する。今シーズンもそういう彼女を時折見ることはできる。「彼女は自分以外のほかの選手がどれだけ自分同様に速いかについて本当に気づいていない。」
・特定の選手が席巻する状況になく、5人から10人の選手が調子のよい日には勝つ可能性がある。おかげで自転車レースは結果が読めなくて観戦するのが純粋に面白いものになっている。年末年始のレース集中期はシクロクロスファンにとって贈り物になるだろうし選手たち自身もエキサイトしている。

 

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・動いたのはヘレン・ワイマンだけではないだろうけれど、男女差をなくしていこうという動きが、結果として現在の女子レースの活況につながっているというのはよいことだし興味深い。

・女子は金銭的に男子との差が縮まってきたことで参戦者が増えロードやMTBの選手が「自分の調子に合わせ」自由にレース時期を選んで参戦しリザルトが読みづらくなって、混戦が面白いという状況のようで。

・いっぽうシクロクロスのトップレースといえば、上述の三大シリーズ戦で同じ顔触れが毎週毎週戦ってるイメージ、そうするのがトッププロの務め(なのだと、Nysがシーズン途中でレースをスキップしてマヨルカに行ったStybarを批判したこともある。)だと思っていた。
・男子の専業プロ同様のCantのような選手にしてみれば、たまったものではないような(Pauline Ferrand-Prevotに敗れた世界選のあと、毎週レースに出場している自分より脚がフレッシュな状態の選手のほうが有利だというコメントをしていた)。。なんとか切り替えてパートタイム選手たちを気合で迎え撃ちしてくれるといいと思うけど、気の毒な気もする。。