tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

2019世界選の旅(お土産編1)ハッピーラビット

ヨーロッパも最終日、フランクフルト発羽田行き夜の便に乗る前。

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犬っぽいと娘は言った

搭乗までの残り時間と相談しながらお店を見ていた。ドイツの誇るテディベアで有名なシュタイフ社のお店があって、このうさぎが通路に向かって座っていた。
毛の色が白ベースのグレー、表面の毛先が金色というか茶色っぽくてそれが味わい深い。
そして笑ってるような陽気な顔つき、シュタイフにしてはちょっとマンガチック?周囲の店をぐるっとチェックした後、またシュタイフの店に戻ってきて試しに手に取ったらたらもう手にスポッと収まってしまって抱き心地よくて手から離れない。大きさと手触り、耳の柔らかさ。買った。45ユーロぐらいだったかな。

 

我が家は夫がうさぎ好きで、うさぎグッズがうちには少しずつ溜まってきている。既に夫の部屋にはほかのうさぎグッズの他にうさぎのぬいぐるみが2つある(おじさんなのに。。)。その仲間にもなるしね。

Steiff Happy Rabbit [並行輸入品]

Steiff Happy Rabbit [並行輸入品]

 

と思って買って帰ったところ、うさぎコレクターの琴線に触れないタイプだったらしく気づくとHappyちゃんは廊下の高い本棚の上にポンとおかれていた。高かったのに。せっかく買ってきたのに。そこは埃がかかるんだよ。ということで今は私の部屋の棚にいる。


思えば、はるか昔。私が3歳ぐらいの時、父が出張土産にフランスで買ってきてくれたうさぎのぬいぐるみと共に過ごした。
そのうさぎはHappyちゃんのような座りポーズではなく、人形のように立ったような直立形(大の字?)。本体はしっかり硬めで日本のぬいぐるみのトレンドから完全に外れていた。
毛並みがピンクとグレーが混ざったような繊細で白っぽい複雑な色でトイプードルのように細かくカールした手触りに、緑がかったガラスの目がはいっていた。口は*みたいな形に刺しゅうされていた。あの手触りはいまだによみがえる。これは良いものなんだよと母が繰り返し私に刷り込んだ。

ビロードのうさぎ

ビロードのうさぎ

 

 当時このお話を読んで、自分のガラス目玉の体の硬い細かい縮れ毛直立うさぎ(名前はつけていた記憶がない)がこのお話のように、いつか「ほんもののうさぎ」になるのではと期待していた。✳︎じるしの口元におままごとの葉っぱの食事を押し付けて汚したり。


私がそのうさぎで遊ばなくなってから何年も経過したころ、突然母が、もうこの子はボロボロだから処分する、と宣言した。母は風情や思い出を否定はしないがそれよりも清潔感を人並み外れて重視する私の手でもオモチャでも外出先の手すりでも何でもアルコール消毒しまくりの傾向があった。

私も、前は大好きだったけれどもうしょうがないかなと言ってあとはほかのことに気をとられていた(そういえば今から数年前実家を処分したときアルコール消毒できる起き上がりこぼしとかリロリロとかやたらと丁寧に保管されていたのには驚いた)。

母が「あの捨てたウサギ」と何度も述懐するたびにそんなに言うならとっとけば良かったのにと思いつつも捨てられて残念というより可愛がってたウサギのことは現物が無くても心の隅で飼っていたような気もする。


今もあのウサギが居たらこの家でウサギ軍団が結成できたのにね。多分アンティークっぽさが加わってかなりいい雰囲気が出ていたと思う。

 

今回うちに来たHappyちゃんは手触り良いのにウォッシャブルらしい。流石シュタイフ社の技術力。シュタイフ愛好家の同僚いわく、シュタイフのぬいぐるみはシリアルナンバーが命なのだそう。(笑)

 

娘は今年就職だけど、大学進学で札幌に行く時も古びた柴犬の縫いぐるみ「むく」を連れて行ったのをまた連れてさいたまに帰ってくる。自分は不潔を気にしない母になった。