tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

"yes, but..."は要らない。ドーピングを排除し人格尊重(アルダグインタビュー①)


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しばらく続きが読めないで居た、Tモバイル公式サイトに出た、アルダグのインタビュー。インタビュアーは時々煽るような質問をしているが、Tモバイル自身のではなく新聞"Frankfurter Rundschau"のインタビューの引用。

  • すみません、ある程度かいつまんだつもりが、ぼーっとした頭でだらだらやっていたら超長くなってしまいました。
  • アルダグの率直な、でも情熱のある語り口に好感がもてます。現役時代はひょうひょうとした雰囲気の、でも誠実なアシストでどちらかというと現実的な仕事人のイメージ(でもファイトあふれるアタックはありましたが:映画"Hell on Wheels"での彼の山岳でヴィランクと戦う奮闘ご覧ください。涙)で、そんな大層な志を抱くような人には見えなかったのですが、「豪華ビッグチームを率いてツール優勝」という話より「自転車界の危機に、強い意志で改革を図る」という話のほうに惹かれる人なのかも、、と思いました。
  • 自転車競技の世界はここまでやらないとどうしようもないほどなのか、と思うと暗くなりますが、それに潔く立ち向かうという姿勢が強く維持できると良いですね。。

(疑問点)

  • しかしTモバイルはスポンサーが裕福だから選手層が薄くなってしばらく勝利から遠ざかったとしても「クリーンな自転車競技」のイメージ作りに貢献できるだけでよし、となるのかもしれませんが、、、
  • DNA鑑定。指紋を採取するよりさらに高度なプライバシー問題をはらむと思うのですが、いくら自分がクリーンだと自信があっても選手側は抵抗感があるのではないでしょうか?また同意さえすればやってもいいものなんでしょうか?
  • フライブルク大学以外のメディカルケアが受けられないというのは、海外在住選手はどう対応するのでしょうか?かぜひいても、そこからしか薬がもらえない?

(以下、長文)

チーム体制は整ったか?

  • いたって若いチームである。30年同じやり方にこだわってきた人々よりは、新しい方向に進むのは容易だ。

現行幹部はみなチームを離れる?

  • 全員ではなくBrian Holm とValerio Piva は確実に残る。

昨今、自転車競技についていろいろな議論があるがどのように対応する?

  • 重要なポイントは、チームメンバーの働きがそれぞれ尊敬され、受容されることだ。自転車競技では、高給取りも薄給のアシストも、同等の立場にあるんだ、それが普通の労働市場とは違うところだ。(中略:Nacoさんのところにあったエースの自転車を洗うが報われないアシストの話)われわれは人格重視のチームを作りたい。別に秘密でもないんだけど、ここのチームスピリットは望ましい状態じゃなかったからね。

モチベーション、人格、、ほかの重要キーワードはドーピングなしの自転車競技ですか?ドーピングに関するルールは契約で拘束力をもつわけですね。どんな契約ですか?メディカル上のガイドラインはどんな?

  • 9月終わりには詳細を発表する。血液テストのほか、われわれはDNA検査をすべての選手に施すことを考えている。法的問題の確認はまだ終わっていないが。実現するとウルリッヒのようなケースで事はずいぶん簡単になるだろう。違反時の対応ルールについても策定中。

ブラックリストに載っている医者について、今後選手たちはそういう医者とはかかわりをもつことは許されないのか。

  • ライダーたちはフライブルク大学のメディカルチームによるメディカルケア以外受けられないようにする。ライダーたちがそういった外部の医者に年棒の10%も費やす理由は把握しきれないが、大学のメディカルチームは法的に許されたことしか行わないし、選手たちも一銭もそれに対して払う必要はない。将来的にはわれわれのメディカルプログラムは外部の独立専門機関によりモニターされることになる。

スペインのドーピング「リング」は氷山の一角?ほかにも似たようなラボが存在する?

  • ツール前なら、ありえない、というところだったが、今やほかにも今回のオペラシオンのような犯罪組織の存在が推測される理由は存在している。

しかしそもそもプロフェッショナルな自転車競技はドーピングなしで戦えるのですか?すべてのライダーが疑惑の下にあるわけで・・

  • もし誰か自分より速いライダーを疑ったとすると、もう精神的にやってられなくなって1年後にはやめてしまいたくなるかもしれない。われわれは契約交渉する前に、すべての選手にわれわれの「コンセプト」と「ルール」を提示する。年棒の話をするまえに、われわれが期待するのは"yes"という明確な回答だ。"yes, but..."というのは私は認めない。

契約交渉の中で何人に"yes, but..."といわれました?

  • もしわれわれのドーピングガイドラインに同調できない場合、ほとんどのやつはそんなはっきり言わないものさ。彼らはそういうよりも「じつは他のチームからもっといいオファーがあって」とかいうんだ。

2007年のライバルチームもみな同じスタンスでしょうか?足並みがそろわない場合、対ドーピングの戦いはどれくらい強固でいられますか?

  • 他のチームのことはいう立場にないね。われわれはこの道を選択した。明確に、そして、情熱をもって。オール・オア・ナッシングさ!他のチームも同じ船に乗ると良いとは思っている。

あなたはもともと現実的な人ですよね。本当にサイクリング界の自浄パワーを信じているのですか?

  • 自転車競技はもう瀬戸際のところまできていて、選択肢はないんだ。この事態に少数の違反者だけを取り除くだけなのは間違い。ドイツのチームも今回一枚くわわったが、フランスのチームはすでに厳しい運用をしていてわれわれを支持している。

アスタナに継承された旧リバティ・セグロスはクリーンなサイクリングを支持しているのでしょうか?私にはそういう印象はないですが・・・

  • あそこで事がどう運ぶか、慎重に見守るべきだ。