tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

ステーグマンス勝利のときの現地の様子


(文章が、、長くて、、。もうしわけありません。。。)

ステーグマンスが勝利した第2ステージのゲントのゴール直後、ゴールエリア付近は人出が凄く、歓声も地面から響くような感じ、レース状況はまったく判らなかったけれど、ムードからして、よっしゃ、という雰囲気が漂っていたので誰かフランドルの選手が勝ったのだろうと思った。とにかく、ものすごい歓声だった。先頭が通過すると人垣が三々五々散らばりだした。

  • その日はそこまでが長かった。

========(回想)============
朝ロンドンのホテルからパディントン駅経由ヒースローエクスプレスで空港へ、ブリュッセルまで飛行機で飛び(ヒースロー空港には余裕をもって到着したものの、郵便局を探したり、荷物発送サービス会社に行ったりして時間使った上にテロがらみの厳戒態勢のため靴まで脱がされ女性係員におそろしく厳重に身体検査された)、案の定飛行機遅延、ブリュッセル空港駅からベルギー国鉄でゲントまで(英語で話しかけると通じるが駅の看板などの英語表示がなくいきなり手探りの旅に)、ゲント・セントピータース駅前がレースのための交通封鎖でタクシー拾える場所がどこか警察官にもわからず(あっちのほうの道でひろってみたら。。というあいまいなアドバイス、、)スーツケースを転がしうろうろした挙句ようやくロータリーのはずれに客待ちタクシーを発見、ゴール予定の約1時間前(!)にホテルに到着、休憩する間もほとんどなくホテルの人にゴール地点を地図に印つけてもらい、早足で歩いて*1ほうほうの体で到着した第2ステージゴール付近(デジカメの撮影記録をたどるとゴール20分くらい前)だった。とりあえずそれまでのレース展開なんて知る由もなく(苦笑)ゴールの近くではあるがコースなど何も見えない、先導バイクとチームカーがコースをそれるわき道沿いに陣取る。 
=====(回想終了)==========

  • 隣の人にきいてもリザルトわからないというし、電光スクリーン近くに移動。直接は見えなかったが、そばのおじさんが、スクリーンが見える角度に立っているご老人に誰が勝ったか聞いたみたいで、振り向いて「ステーグマンス(←こういう発音に聞こえた)」と答えた。それまでわけわからなかった回りの人たち一同「ほー。そ〜だったのかー」と各々うなずく(私含む)。

現地にいるのにー、超伝言ゲーム(苦笑)

そばにいたおばさん、ぱちぱち拍手。「ボーネンはクラッシュしたのかな?(おじさん。←推測)」「いやしてない。すぐ後ろでゴール(ご老人。←推測)。」その後おじさんがもう一度質問し、ご老人肩をすくめる(想像するに、「意図的に勝たせたのかな?」「わからないな」、というカンジのやりとりか)。

  • まー、ボーネンはアシストに勝たせるときもあるし(春先のセミクラシックとか)、なにか彼にマイナートラブルでもあって逆ワンツーになったのかな、と軽く考えておりました(グリーンジャージのことがあるから、それはないよ、と気づくべきでした)。

というわけで現地にいるとゴールラインやスクリーンの見える場所でない限りなあーんもわからないのでありました。そして、この件がその後も尾をひくなんておもわず。また、ゴール直前に大落車があったことも。

=========(しずかな勝者のハグ)============

  • すると、徒歩でホテルに帰る途中*2、私のホテルから広場二つほど隔てた先の広場にクイックステップのチームカーとメカニックのトラックが。人々が携帯やカメラを掲げて整備状況などを見つめています。どぴゅーん、と洗浄する水が飛んできそうでしたが、他のファン同様、トップチューブに書かれた選手名のチェックなどにいそしんでいました。

   

  • そこへ、選手を乗せているらしいバスが到着。なんといきなりステーグマンスが降りてきました。拍手が沸き起こります。
  • ファンに手を挙げた後、足早にメカニックのおじさんのところに直行、ながいハグハグ。

 
(写真は、いささかむさくるしいシーンを喜んで撮影するむさくるしいおじさんたち。ステーグマンスは相当おじさんに感謝していたらしく、長いことやっていた。)。

    • メカニックのおじさん、今写真で検証すると昨日の記事に書いた、TVに取材されていた「ワシがボーネンをささえてるダ」のメカニックさんだったような。ステーグマンスもお世話になっている大切なスタッフなんですね。。
  • ホテルの部屋にかえってTVをつけるともう、ステーグマンスがインタビューをうけている(笑)あのまま彼らのホテルのロビーでインタビュー開始みたい。ボーネンほど華はないもの静かな青年にみえました。

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  • で、この第二ステージの翌日、フランドルの新聞はまだこの写真でもちきり(この写真は今年のベストショット、みたいに書かれていた(推測)だし、ハッピーな論調にみえたのですがそれはのん気というものでした。
  • その後、お友達からのメールで「第2ステージの勝利あれはチームオーダー違反でやばい、それからゴール直前に大落車があった」と知り、その後のステージで仏の顔も一度(笑)、という事態になり、ステージ勝者をよそにボーネンが怒ってる姿にズームを当てたシーンを繰り返し映す現地のTVを見ることになったのでした。(ボーネン怒る、のシーンをとらえた新聞記事は、二つ目の小包が未着のためまだアップできません)

どこかにでていましたがステーグマンスはボーネンと同期で、ボーネンより先に芽が出たのにいつのまにかボーネンだけがとびぬけた英雄になってしまった、、というところで少々面白くない気持ちもあったのでしょうか。あそこまで国民的アイドルのボーネンに楯突くような所業をするなんて、相当な勇気が居ると思うとともに、屈折した心情があったのかなあ、などとあれこれ考えてしまいました。

  • その後第12ステージでは強力な引きでボーネンの勝利をアシスト、気持ちのよい万歳を後方でしていたステーグマンス。。あれで気がすんで(というか叱られて)、今後はひたすら忠実なアシスト人生を歩むのか、それとも来季こそはエースになれるところを探すのでしょうか。。

今考えると、なんだか静かな勝者をかこむ光景だったような。ボーネンが勝ってたらもっともっともっとお祭り騒ぎだったんでしょうね。

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で、もしかするともう第二ステージの夜はあちこちのパブとかでファンたちの論争が繰り広げられてたのかな。
その夜わたしはお友達と会えずじまいの事情が生じたため、スーパーでシメイを購入、ホテル1階のバーで栓抜きを借りて(そしたらバーテンのお兄さんが「SHIMAY,グッドチョイス」といって栓を抜いてくれただけでなくグラスにもそそいでくれ、カウンターに居たおじさんが、それアルコール分9%あるよ、とニヤニヤしていた)部屋で一人、ぼーっとホテルすぐ向かいの大聖堂の窓を見ていたのでありました。

*1:途中、人々がビールを片手に歓談して集まっていた大学前の広場みたいなところのパブリックビューイング会場をゴール地点と間違えそうになる

*2:この間、けっこう激しい通り雨あり。フードつきジャンパーと折り畳み傘でしのぐが、石畳が歩きにくいこと夥しかった