tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

[Art]沖縄の織物展@日本民藝館


高級住宅街にあるここは、建物がきもちいいです。天井たかい。玄関上がったところが大谷石になってるところが空気が静か というかひんやりした感じで気持ちいい。石をしきつめたベランダ?に大きな焼き物が展示されていて、そのむこうには緑がしたたるよう。そのベランダに向かった大きなガラス窓のそばに大きめの木の長いすがあって、そこにぼーっと座って何時間でも過ごせそう。

美術館めぐり仲間の友達と待ち合わせたのだけど、彼女はちゃんと前日図書館で本で沖縄の布について勉強していた。私もこの本持ってるのに、最近読んでなくて、全く予備知識がないまま。

琉球布紀行 (新潮文庫)

琉球布紀行 (新潮文庫)

以前からずっと布好きなわたくしですが、最近勉強はサボってる。
ここは最近の大手(?)美術館の鳴り物入りの展覧会と違い、パネルなどで詳しい解説は展示されない。小さい黒地の札に朱色の手書きで品名(や、作者名)がでているだけ。でも刊行している民藝という雑誌に解説が載っててざっと読んだら面白かった。

  • 沖縄の布は中国と南方アジアと日本本土の技術が入り混じっている。
  • 日本本土の絣は逆に沖縄が元になっている。英語で絣というと、一概にイカットと訳されるが、日本の絣は東南アジアのイカットのように濃厚な感じはない。すずしげ、というのが日本の絣の特色だそうだ。
  • 沖縄の絣は独自の幾何学的な記号の組み合わせになっているが、自然の風物だったり、人体だったり、が元になってるらしいけどみただけではわからん。もしかしてこれで詩になってたりするのかな。なんだか奥が深そうで面白い。
  • 外国人のおじさまが連れの人に「彼らの背丈は低かったのか?」と不思議そうに聞いていたけど、確かに普通のキモノよりも丈が短い。沖縄好きの友人に尋ねると、あちらのキモノの丈は正規でも「バカボン」の丈らしい(笑)
  • 浮き織りみたいな布の裏地が紅型染めのこまかい柄の綿入れキモノ(冬場の正装用?)の柄対柄の組み合わせが絶妙でうっとりでした。
  • で、恋人や男の兄弟が旅立つときに魔よけに持たせた布。全世界的に共通なひし形文様(目玉に由来し、魔を視線で防ぐといわれている)が多用されていた。
  • 北欧の刺繍に似た幾何学模様の布や、フランスっぽい彩りの絣なんかがあって、非常に面白い。

天然の植物で染められた色の柔らかい鮮やかさに心が洗われるようだった。

  • ここの売店が私には危険スポット(いつもミュージアムショップは危険)。うつわ、本、布にぐらぐらするが絵葉書だけで我慢する。
  • 夫に剣道着を包むための風呂敷(本藍染め)をねだられたので、8月のお誕生日プレゼントはこれね?といいそうになったが、今月は緊縮財政(GW旅行プラス定期更新時期にあたった)のため拒否。