ヴァントゥーの亡霊(ウィギンス、ツールの忘れられない日)
Exhausted Bradley Wiggins now knows he can win the Tour de France | Sport | The Guardian
ツールのヴァントゥーステージで不思議なほど千切れそうになっては回復したウィギンスの粘りが印象的だった。
背中を丸めて静かな声で語られた内容に、Guardianのインタビュアーは鳥肌が立ったらしい。
- ヴァントゥーのステージの日、トム・シンプソンが自分のことを待ってるような気がした。上りがはじまると、彼の魂が自分と一緒に走っているような感じがした。自分は、トムがその日、死に向かってどんな気持ちで走っていたか想像しはじめた。
- アンディ・シュレックの数回のアタックは恐ろしいものだった。もう駄目だ、もう行けない、と思う都度、トムが死んだ日にどんな風に感じたかをより鮮明に思い起こしそれが脱落を食い止めた。まるで彼の追憶のために走っているようだった。
- 若いライダーの半数はトム・シンプソンのことを知らないだろうし、自分の感じたことを馬鹿にするだろう。悲しいことだ。
- 自分が負けてしまうかもしれない上りに強い気持ちで臨めるようにトム・シンプソンの小さい写真とともにステージに臨んだ。ヴァントゥーまで達する頃には90%の選手たちは自分のツールはもう終了したと感じ、おしゃべりしながら上っているのに、総合争いの選手たちはあと数時間で今年のツールの勝敗の行方が決すること、そのために激突しなければならいことを知っていて、それは自分を消耗させ、感情的にさせたけれど、同時にファンタスティックなものだった。
- シンプソンは自分のヒーローといえる存在ではない。薬を使っていたことについては複雑だけれども自転車界のBobby Moore(イングランドの伝説的なサッカー選手?)みたいな存在で、とても尊敬している。
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- この記事ではウィギンスは来年もガーミンで走るが、British CyclingやBrailsfordとのつながりは強く、2011年にはSkyにいくのではと書かれていて、2012年の母国ロンドンでのトラック競技で金メダルを目指すのをやめて、ツールの総合優勝狙いにするかどうかはいまだにゆれているらしいとあります。
- ツールの後半、それまでに20パウンド絞っていた彼の体脂肪率は4%、免疫力を奪われ、インタビューの間も咳き込んだり鼻がでたりしていたらしく、病気にさらされる危険な状態なようだった。記事の写真もなんだかもぬけの殻みたいな感じ。
- ガーミンのチームバスでは朝連日ピストルズの"Pretty Vacant"がかかっていたらしいけれどまさにチームのみんなそんな感じだった。とのこと。
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