中種法 天然酵母パン
家を引っ越したら駅から遠くなった(駅から徒歩2分→16分、もう一つの駅は徒歩6分だが商店街というものはない。)。いままで徒歩5分圏内に24時間営業スーパー、個人食料品店、コンビニ4軒、外食できる店多数、という環境から、途端に「外に買いにく・食べに行くのが面倒」になり、外食よりも家にあるもので適当に作ることがほとんどになった。キッチンも以前と比べると広々としており、いままでのマンションのせまい行燈部屋のような台所とは異なり、窓辺から光は差込み、台所に立つのは楽しくなった。
そんな中、パンも作れるといいなあなどと考えるようになったが、以前、子供が小さくて外出がままならないときに作っていた天然酵母パンを作りたくて仕方がなくなり(発酵しているときの香りがすばらしく、焼いて時間がたってもトースターでちょっと焼いてからバターをつけるとまたおいしい)、数冊の天然酵母パン作りの本と、ホシノ天然酵母、その他を買い込んで帰宅。それ以来何回かパンを焼いている。
←ホシノ天然酵母。
一番目からうろこだったのがこの本。勤め人には無理と思っていた天然酵母パンを、時間の合間を縫って作ることを可能にしてくれました。どうもありがとうございます。
- 作者: 熊崎朋子
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 面倒くさいイメージだった「中種法」(一度に材料を混ぜて、がっつりこね、一気に発酵させるのではなく、まず一部の粉と生種、水を混ぜて中種を発酵させ、その後残りの粉や砂糖塩を一気にまぜこむ方法)、が、焼き上げまで長時間要するので休みの日しか天然酵母パンを焼けないと思っていた勤め人の救いの神になるとは。粉を混ぜ込んだあとは、長い時間力いっぱいこねる*1ことも必要なく冷蔵庫の低温で長時間発酵、6から24時間後までの間(この自由度の幅がありがたい)成形して焼けばよいというもの。
- これだと、前夜に中種発酵と粉を混ぜ込んで生地を冷蔵庫にいれるところ(←これが第一次発酵の仕込み)までやっておけば、成形、ベンチタイム、焼き時間分の時間さえ確保できれば翌朝パンが焼ける(ちょっと早起きが必要だけど)。
- ホシノ天然酵母は自然食品系や製菓・パン材料専門店で手軽に入手できる。以前は一日家にいて、生種起こしを電気ポットの上においてずっと観察することでやっていたけれど、今はそれもできないので適温で長時間保てる発酵器を買ってしまった。これで果物などでつくる自家製酵母も種起こしできるらしい。
- さらに食パンの型も。。
- 1回目は中種法でなくストレート法で一気に1.5斤分の食パン生地を手こねで仕込んだが、季節と、天然酵母、小麦粉(国産のはるゆたか)の特性なのかべっとべとで生地はダレてるようにみえたし大変扱いづらかった。結局それでも成形後のふくらみと味はまあまあ。だった。
- 2作目は上記の本を見て、中種法に初挑戦。↓が中種。仕込むのに時間はぜんぜんかからない。平たい水っぽい状態の端っこがちょっと盛り上がって、気泡がところどころにできるようになるとよいらしい。
- しかし天然酵母の生地はべとべとになりやすいらしいがこれは今回もまた水を減らすべきだった。べとべとでもめげないこととかいてある解説もみつけたのでめげずにすすめる(パンはあまり逡巡せず確信をもってすすめることが大切、というのも読んだ)とりあえず従来のガンガンこねる15分というステップは存在しない。このやり方はオーブンにいれて一気に膨らむのだそう。
- なんとか成形までたどりつく。切り込みをキッチンばさみでいれる。みるみる切り口がふさがるというか、ぷっくり形がかわってゆく。
- プチパンができた。
- 出来た途端子供たちが寄ってきて見る間に減っていったのでまあ美味しかったのだと思うことに。
- もう一度プチパンを作ったあと、次は違うものを作りたくなって、ライ麦や全粒粉を買ってきた。それで作ったのが生地に赤ワインがはいていて、具にローストしたクルミと干しブドウを巻きこんだハード系パン。
- 巻き込みより具は混ぜ込みのほうが好きかもしれない。具がこぼれる(苦笑)
- で、お盆がおわったあとはカンパーニュに挑戦。クランベリーを混ぜ込む
- 薄力粉もはいって、柔らかい出来に。パン用の成形かごがほしいなあ。カンパーニュパンっぽい線がつくやつ。
ということで修業はつづく(苦笑)
次はかんたんにできる自作の酵母というのを作ってみたいです(干しブドウとか、バナナとか、塩麹からとか、)
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【パンづくりにおける 材料工学編】
- 関係ありませんが、上の食パン用の型はスチール製・アルミ吹付塗装と書いてあって、使う前に油を塗ってずいぶん高温230度で長いことから焼きをするようにと指示があった。部屋がくさく暑くなって家族はクレームするし困った。でもとっつきのよいフッ素加工のものより熱伝導はよいらしい。
食パン型の材質について食パン型の購入を検討していますが、フッ素加工のも... - Yahoo!知恵袋
*1: 私の場合、ホームベーカリーでつくるより手でこねるのがけっこう好きだったりする。ストレス解消になるし、だんだんなめらかに、みみたぶぐらいになってゆくのを感じるのが好き