tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

シーズン始動の足音と潮流

国内のシクロクロスレース、何が変わりつつあるのか、どういう点がポイントなのかを自分用にぶつぶつ独り言メモ。(よくわかってないところもあるので、そのへんは諸先輩に教えていただくとして。)

昨シーズンを締めくくる今年2月の関西クロスHP矢野オーガナイザーの総括コメントで取り上げられていた項目から一部抜粋。

2 増え続けるエントリー
・・シクロクロスファンはまだまだ増える余地があります。ここで伸びる勢いを止めることはないと思います。将来は関西地域で同日に複数会場で開催するなどしなければ走りたいニーズに応えていけないように思います。
3 新しいカテゴリーやポイントランキング
・・ポイントランキングはJCX、AJOCC及びシリーズポイントと複雑になっていますが、概ね実力を反映できていたと思っています。来期もそれぞれの主旨を明確にアナウンスし、運用していきたいと思います。
4 競技規則の運用とJCF登録の範囲
・・また、登録はしなくても走れると思われがちですが、全日本の開催や世界選、ワールドカップへの派遣、競技規則や競技記録の管理など、直接に間接に自転車競技連盟は私たちの競技活動を支えています。登録の全日本につながるC1、CL1はもちろん、そこにつながるC2なども視野に入れ、登録の必要な範囲をAJOCCで議論していきたいと思います。
5 全国のシクロクロスシリーズ(AJOCC)との連携を強めます
・・JCXシリーズは東北から中国まで各地域での開催へとつながり、ランキングポイントは全日本選手権のスタート順の基準となりました。来季も全国のオルガナイザーが連携してJCXシリーズの質を高めていくことで、全体のレベルアップにつなげていきます。

上記は関西にかぎらない日本のシクロクロスの動向であるということだろう。
そしてAJOCC公式サイトに掲載されている「今季の動向」(いつ更新されたかわからないけれど、今シーズン(14-15シーズン)のことだと思う)
http://homepage3.nifty.com/cyclocross/pc.html

カテゴリー2から1へ昇格するためには、昇格相当の成績に加え、すでに競技者登録していることを義務付けます。
国内ランキングはJCXポイントが優先、次にAJOCCポイントを並べます。
国際ランキングの下にカテゴリー1国内ランキングを作ります。2015-2016シーズンでは、全日本を含むすべての試合で主催者からランキング何位までを受け付けるという資格制限をすることがあります。
コース幅、大会スケジュール、品質を考え、200人を越えるカテゴリー1全員の申し込みを受け入れられないためです。

  • 競技者登録については、関西のHPで述べられているように、連盟登録で競技活動への支援に応えるべきということがあるよう。よってカテ1昇格は以前は事後の登録でもよかったが、今後はあらかじめ登録していることが必要になるらしい。
  • カテゴリー制度。競技人口の増加により、より細分化が求められ、さらにレース主催者側である程度の内容的なコントロールができるように、という方向。
  • ランキングについてはここでおさらいがされている。

http://cyclocross.way-nifty.com/cx/2013/11/post-a3f4.html(AJOCCブログ)

  • UCIランキング
  • AJOCCランキング(UCIランキングの国内版みたいなもの)
  • JCXランキング(ワールドカップランキングみたいなもの:地域バランスをとりつつ、トップ選手を抽出する)

このブログ記事は昨年11月のものだが、AJOCCのホームページで今回発表された方向性というのは

国際ランキングの下にカテゴリー1国内ランキングを作ります。2015-2016シーズンでは、全日本を含むすべての試合で主催者からランキング何位までを受け付けるという資格制限をすることがあります。

えーと、つまり

  • UCI国際ランキング
  • カテゴリー1国内ランキング

っていうのがトップクラスを評価するのに使われて、国内ポイントはまず

  • JCXポイントを優先し、
  • AJOCCポイントを並べる

とありますね。←わかったような、わからないような。。
つまりJCXシリーズというものがより権威をもち、国内ランキング決定の主要レースとして確立されていく、ということなんでしょうかね。(よくわかってない)

  • http://www.cyclocross.jp←JCXシリーズのHP。たいへん見やすいデザイン。
  • (あと、シクロクロス東京がカテ1選手の出走希望をさばくのが大変そうだということもわかった。。)

http://homepage3.nifty.com/cyclocross/calendar.html←AJOCCの14-15シーズンカレンダー。

  • 関西クロスでは参加者数増加の一方で、1000人規模の大きなイベントをどう運営するかというのが課題なようであり、カテゴリーを細分化することと、それによる管理工程の増加との兼ね合いが懸案らしい。新コースの名乗りがあがって昨シーズンは新コースが増えた *1
  • 中国四国も今後の発展が期待される (九州まだ?)
  • 後発の東日本では幕張や宇都宮が増え、全日本が東北の菅生で行われるなど、競技人口の拡大がレース数増加につながっているよう。少し前は関東のCXライダーにとっては信州や関西への遠征が避けられないことだったのが、様子が変わってきている。
  • ああ、北陸はなくなっちゃたんでしたよね。。

上記で述べたポイント以外に最初の関西クロスの総括で書かれていた点を追加。

6 世界につながる大会を目指す

裾野が広がる中、頂点も高くするための試みをどのような形ですすめて態勢や意識づくりをしてゆくか、今後問われるのではないかと思われます。

(所感)

  • とりあえず、シクロクロスに出てみたいという人口が増えているということは確かなよう。
  • それに合わせて走るレースや、シリーズなど、出走側の選択が増えるいっぽう、オーガナイザー側もレースのクオリティについてある一定の基準で臨むことができるようになりそう(15-16シーズンから)
  • 関東圏の選手が、どこまで関東圏以外のレースに触れるか、というのもその人の考え方によりそう。AJOCCレース以外もあるし。
  • 運営が人数増加に対応するべく運営方法に頭をひねるいっぽう、集客に頭をひねるオーガナイザーもでてくるかも?

なお、日本の黎明期を担った信州クロスの昨シーズン総括コメントが印象的だった。http://www.shinshu-cyclocross.com/news/2014-02-19.html

  • 小さなスケールで、大会を繰り返すのには、ご協力 あってのものです。参加された皆様方の勇気とご協力に感謝いたします。 適切な時間に受付をして、コースを把握し、コンディションを上げてス タートラインに集まっていただけています。
  • 100人の小さな大会を繰り返すと、走っている選 手同士でも、運営の私達側でも選手の顔、走りを覚えます。トップカテゴリーでなくても、誰々はヌルヌルの路面が得意だ、登りはいいが下りのラ インが雑でトラブルが多い、いつも寸前で入賞を逃すとか、本人が思っている以上に地域では有名になっています。
  • AJOCCのシクロクロスカテゴリーでは頂点以外は常勝がありえません。常勝が理論上ありう るのはカテゴリー1、マスターズの頂点のみ。カテゴリー2、3は、勝ったら上へ行かされます。カテゴリー2でも3でも20位より上で競走がで きれば、ビギナーとは別の「勝負が出来ている世界」があります。10位より上は、今後の表彰セレモニーへの参加、ワンチャンスでこのカテゴリーを卒業するグループです。(略)信州のシリーズのコースを制覇し、ランキングを持っていることは誇りに持っていいことでしょう。ですが、来季は、今のランキングを脱出してひとつ上で勝負しましょう。
  • 上記信州クロスの総括コメントを読むと、今後は「拡大化」というだけでなく、「差別化」、というキーワードも浮かびますね。また、選手のスタンスの多様化も進みそうですかね。

*1:なお、くろんど池と烏丸半島については三船雅彦さんの会社が主管で開催するらしい