雨と自転車は幕張に降る
(1日目)
サイクルモード併催のスターライト幕張、おもに2日目を観戦してまいりました。1日目のナイトレースは去年も見られなくて今年も都合がつかず残念。
一日目は猪苗代で忘れ物したのを持ってきてくださる方(クリテもカテ1も出るのに申し訳なかったです。。)にお会いするのがメインで、試走で負傷したお友達に氷を買ってきたり、わんこを見たりしていました。
極上の質感、悠然としたオーラの小濱ちゃん。"小" 濱というのはAbove Bike Storeの須崎さんの先代わんこがこの子を更に上回る大きさのグレートピレニーズ「濱ちゃん」だったからだそうです。ほろり。
SNELの選手たちが待機している傍にこのようなものが。レーススケジュールと各カテゴリの出走メンバー、それから、ある程度離れていても時間がしっかり見える掛け時計。監督の諏訪さんによると、これはFIDEAもやっているとのこと。さすが。
- レーススケジュールは一度見ても頭に入りきらなくて、レース中何度も携帯に保存した情報を見に行ってしまう。主催者側による大々的な掲示方法というのはないものかといつも思う(選手は自分の出走カテゴリーの時間だけ把握していれば良い、ということだったんだろうか)。
打撲した膝をしっかりと氷で冷やしていたお友達はしばらくどうするか悩んだあとDNSを決めた。背中がせつない
今年もこの急坂というか、壁というか、崖があるのですね。
ブースは今年も結構豊富だ。武田和佳選手がデゲンコルブのウイニングポーズの顔抜き看板の後ろで、愛犬「ぶちょ」をのぞかせてくれた。なんともかわいい。
「日本のファンデルハール」(自称)ことGIANT社員の斎藤さんが渾身のポーズ。ちなみに彼はこの日夜、有力選手ぞろいのC1のナイターレースで6位に入った。
- 米国のCrossVegasはInterbike併催で業界人カテゴリーWheelers & Dealersのレース時間帯は展示会会場ががらんとするぐらい皆力を入れて参加するらしいが、サイクルモード併催のこのレースでもブースで仕事していた関連業界社員の人がレースにも出ていたのはよかったですね。何人ぐらいいたか知らないですが。
- 一方サイクルモードの展示会場に詰めたきりで、出場したくても涙をのんだ知り合いもいた。出たい選手が社員にいる場合は、自社商品使用して広告塔として走らせてあげてください。笑
ということで一日目は帰宅。駅と会場との徒歩移動は思いのほか遠くてカメラetc.をかついでいると結構疲れた。サイクルモード会場見学は諦め。
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(二日目)
雨で荷物もやや増えるので埼玉の紳士に乗せていただき会場へ。イオンの駐車場の出口がレース会場のほうにあればもっと楽なのに(贅沢)。
ずいぶん前に買ったパタゴニアのゴアテックスの上着とカメラにはレインカバーを用意し、靴もゴアテックスを謳っているメレルのスニーカーにしたが、重要なモンベルの雨用オーバーパンツを家に忘れて来ると言う失態。ジーンズの上に予備用のMarmotの撥水程度の薄手のアウトドア用パンツを履いてしのぐことに(下半身デブになるが背に腹は代えられない)。服の中まで濡れそうだったら、イオンに買いにいこうと自分をなぐさめる。道中のコンビニは簡易レインパンツは売っていなかった。ということでややゆううつだが次から次へ知り合いが走るので、気を取り直す。
見よ、このぴぐもんさんの迷いのない装備。
この方の備えパーフェクトです。シルバーのこのカメラのレインカバー前持ってたけど、中が蒸れちゃってレンズが曇るので使わなくなった。というか、それだけ防水優秀ということですね。手を入れ込む時間を減らせばいいのだと思う。
この方は色々と例外です。(午後に雨が激しくなってからはレインスーツ姿だった)
カテ4一組目スタート。
ええと、、これは、、(先頭数名は混雑前に抜けている)
昔のドリフターズのコントのように、上ろうとしても上のほうから人が落ちてきて自分も落下を繰り返す密集したライダーだちの塊に、場内沸き立つ。この状況は笑うしかなく。自分は落ちないように上り切る寸前でも他人のせいでまたふりだしに戻るの繰り返し。雑踏に突っ込むのをやめ、腰に手をあてて混雑が解消するまで待つ選手もいた。私の頭の中には、「笑点」のテーマ曲が流れていた。
前のほうの選手たちは崖にてこずることがあっても混雑していないので、クリアしてゆけるんだけど。
自分の身体だけ先に崖を上がって、上から自転車を引っ張り上げるパターンも多かった。
一回転倒するとこのように擦り付けたような泥が付く。
小島選手手足が長い。
この人も若い。チェーンリングの積田選手。小島選手と、ライバルらしい。若い世代、いっぱいでてこい。
ここの並木沿いの直線で近づいて来る選手の隊列を望遠でいい感じの絵がとれるはず。だったんだけど雨で厳しくてあまり枚数を撮らなかった。昨日の観戦をあきらめて頑張って今日ここにきてるのに、情けないのですが。
乗っていけるか、與那嶺選手。この直前、いったん脚を止めて戻り、かなり助走をとって、勢いをつけていた。
あと一歩。
赤松選手が、あと一歩のところでこの体制で滑り落ちるというのを幾度となく繰り返す、観客はいろいろな言葉で励ますのだけれど、最後は皆の言葉が尽きてしまって静かになる瞬間も(本人、言葉は聞こえていたようです)。何度も何度も滑落してもまたチャレンジする、あきらめない姿勢が本当に偉かった。彼女は高校時代関西でテニスの強豪選手だったらしい。そのへんの一般人以上の根性のもちぬしではと推測する。
泥の洗礼は普段のレースではジャージに大きな汚れが付かずに済みそうないろいろな人にも襲い掛かっていた。崖の下にはたくさんの傘が集まり、苦心惨憺で上る選手たちに掛け声をかけ、笑い声も起こる。確かにここで大きく差がつく要因になる。しかし私はこういうのが見たかったのかな。泥ジャージ見るのは好きだけど。サイクルモードに来て、よく知らないけどついでに見てみようか、という人たちに、この競技はすべってころぶ人たちを面白おかしく見て楽しむという要素が強調されすぎるのではないかな。と思ってその後あまり近寄らないようにした。
photo: @abemaさん もう雨でカメラのレインカバーは肝心のシャッターチャンスのときに邪魔で取っ払ってしまいたくなるしどけてる間にチャンスを逃したりするし、ズボンは湿ってくるし、上着の袖から腕の皮膚にも雨がじっとりにじんでくる。さらに、崖のずるずるでレースが決まるのって。といじけてサボってるところ。
駐車場わきのピラカンサ。ここで紳士が帰宅するというので車に置かせてもらっていた荷物を取りに駐車場へ。天気も悪いし、このあとのレースまで残って観るという知り合いは少ない。雨中走り終えた泥だらけの選手たちも急いで身支度しないと風邪をひく。自分はレインパンツがわりにジーンズの上に履いた薄手アウトドア用パンツがややしみてきている感じがするし、ゴアテックスのはずのスニーカーの中もウールのソックスに水がしみてきているが、あとカテ2とカテ1の2レースのみ、気温も低くないし大丈夫だろうと判断。
エンデューロの時間帯、かなり雨脚が強くなってきた。
雨宿りさせていただいたブースで雨のしずくを見ながらミズタニの佐々木さん(ありがとうございました)、&Bicycleの渡辺さんとおしゃべり。昨シーズンの土浦のレースでもそうだったけれど、一日中雨が降り続く場合は撮影中は傘を持たずにレインウエアで動き回っても、それ以外の時間帯まで外に立ちっぱなしというのはさすがに無理。雨宿りさせてもらえなかったらショッピングモールで時間つぶすか帰宅するところだった。ありがとうございました。しかし朝のカテ4からずっと最後のカテ1まで見るのって、久しぶりだ。なかなかパワー必要。
宇都宮で無地だった池本選手のフレームが結局クリア塗装+デカールという装いになった(OnebyESU(ワンバイエス) JFF #801 テストフレーム)。アルミだけどクラシックな感じ。軽いらしい。辻浦さんの監修。さらに組み付けも、入院中外出許可を得てサンエスに出勤していた辻浦さんが行ったらしい。
さて、カテ2。(このあとは横浜フリッツェンの公認?カメラマンとして動きますので写真が偏ります。)
スタート前、あれ、二人が前に並んでいて目立ってるじゃないですか。雨の暗い中色が映える。
しかし、雨、雨。オフィシャルの人も用紙をビニール袋に入れているし、選手以外は基本傘持ってる。私もカメラバッグの脇ポケットに三つ折りの軽量傘をつっこんで、選手がこない時間帯は傘をさすことにした。面倒だけど、カメラにもよさそう。今回わたしが持参したレインカバーは途中がいくつかのパーツに分かれたマジックテープ式で、手を差し入れていても蒸れないけれどその分水分が侵入してきている。
スタート直後フリッツェンの鈴木選手がトップで入ってくる。前列スタートだったとはいえ、猪苗代の中間選手といい、気合が入っている、揚げたて芋チーム。
それどころか白いヘルメットの大久保選手もすぐにやってきた。その前に織田聖選手がいる。近くにいたチームDS(directeur sportif)の足立さんに二人とも前にいる!と声をかけると目がランランとしていた。今日はGM笠原氏も来場していて幹部が揃っている。
- その後の崖の区間はカテ2では下のカテゴリほどの混乱はなかったように見えてほっとした。
この木のトンネルは前日、走ってくる選手を望遠で捉える狙い目スポットと考えていたけど、いかんせん暗い。
やはり織田聖選手は速い。しかし、ジュニア。大人の順位で、昇格が決まる。
大久保選手とミストラルの児玉選手。それから、鈴木選手とCOGの栄田選手の二人ずつパック。ここから昇格者が出る。ちなみに右の写真をクリックして大きくするとわかるけれど雨脚がそうとう強くなっている。
ここをぐいっと上がる選手の後姿は絵になりやすかった。真横から撮ってた人がいたけど、なかなかナイアガラの滝みたいな良い構図で惜しいことをした。雨でフットワークがかなり落ちていた。
混戦になってくる、いっとき、大久保選手が遅れる。そしてホールショットを獲った鈴木選手が前に。栄田選手の体格はサンウェブのクラース・ファントルノウトを思い起こさせる。
誰がここで一番前でゴールする?
しかしここで、切れなかった大久保選手の闘争心。
ジャージには、「オオクボドケン」。練習でも闘志を燃やす熱いタイプらしい。ちなみに大久保土建の配る社名入りタオルは真っ赤なのだとか。熱い。
次の周回栄田選手の次に戻ってきた鈴木選手。足立さんから「よし、雄助、昇格だ。踏め、踏め」との声が飛ぶ。
白装束なDS。
以前、GPミストラルの湿地を肩車されて観戦していた小さかったお嬢ちゃんが「鈴木!大久保!」と声をかける。すっかり大きくなった。
3位に返り咲いた大久保選手。ふり絞ってる感じ。もう少し。
走り終えた背中はすがすがしい。
2位で昇格を決めた鈴木選手。
よかったね。と声をかけたら「よくない」と返答。5番手まで落としてからの3位表彰台も不満。あくまで熱い大久保選手。
大人たちを引き離してゴールした織田聖選手のバイク、泥だけど美しい。
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おめでとうとたくさん言っておいて、表彰式は撮らないという(苦笑)だってカテ1ですものごめんなさい(こういう時は非公式カメラマンです)。
前日夜のレースで勝った小坂ヒカル選手はいないが、前田、中原の弱虫ペダルコンビ、門田選手がいる。
スタートの位置でいい絵がとれなくて、移動中半端に撮った。
猪苗代で手を痛めた前田公平選手に前日大丈夫か聞いたら、ようやく数日前に痛めたほうの手で飲み物が飲めるようになったらしいが、手に力を入れないで乗るようにし、このレース後回復に充てたい、とのことだった。でも、手に力、入るよね。
絞り値5でこの程度の奥行にピントが合うのか。そうか。
中原、金子選手のシンクロ。この間これまでとは違うスピードですでに撮影者テンパってます。一台に望遠レンズつけたのだけ持ってるから、あらかじめ撮るつもりでいた上の写真みたいな構図だけとってあとはそこでは冷静にしてればいいのに、やっぱり近くに来たら近すぎてもあわあわ撮って進歩なし。
門田選手の眼が勝負を感じさせる。
カテ1にもなるともう忍者返しでうんざりするほどではないだろうと期待します。
これみたいに必要以上の巻き添え事故も少なそうで安心した。。していいのか。
池本選手と中原選手は前後して走っているのだけど、選んだコースが上と下。薄暗い中ライトの灯り。
ライトが地面に反射するびしょびしょな道。
ロードのすごい方がクロスを初めてまもなくC1に上がってきているというのはこの方ですか。
眼玉みたいなライト。昼間だけど。
こんな天気なので流し撮りもちょっとだけ。
ようやく崖の上に移動してみました。
この上の二枚の写真は、順番逆ではありません。姿が見えたと思った方が、見えなくなったのでした。
前田公平選手はこの日ここを乗って登れていたらしいが、私が見ていたときはあと一息。苦笑?
やぶに絡んだ。
担ぐ。
押す。
引き上げる。
突破後、乗る。
登ってくる方向を撮ってみる、ナイター用照明をバックにいい感じだ。しかし暗いくせにシャッタースピードが遅くてピントがほとんど合わなかった。馬鹿です。
するする滑りそうな泥。
今回一番気に入っている写真。
そろそろゴールの時間なのですが、選手はちりぢり、バラバラで、ちゃんと見ていないと順位がわからなくなっていた。
すっかり暗いゴールタイム。みなさんお疲れさまでした。さすがカテ1でした。
- このときには、ゴアテックス(といっている)スニーカーの中のソックスはぐしょぐしょ、服も全体がしっとりしていてとにかく早く帰宅したくなっていた。大久保さん駅まで乗せてくださってどうもありがとうございました。
- この日は完全防水のトレッキングシューズがレインシューズにすべきだったし、エンデューロの間にアウトドア用オーバーパンツを買ってもよかったかも。帰りの電車、首にストールをぐるぐる巻きにして、膝にタオルを置いて服の水気を吸わせながら、念のためバッグに一ついれていた使い捨てカイロを腰に貼り付け、ショウガ紅茶を自販機で買ったものを体に押し当てながら帰宅し、帰宅直後湯船にじっくり漬かってようやく風邪を逃れることができました。気温があったからよかったようなものの、今回は装備ミス。雨脚があそこまで強くなるというのを確認してゆけばよかった。
- そして、カテ2のフリッツェン祭り後半の写真がRAWからJPEGに現像できないという現象が帰宅後生じた。翌日量販店のベテラン店員に「カメラ内現像」という方法を教えてもらい、なんとか救出して今BlogやFlickrに貼ることができているわけですが、本当に肝を冷やしました。今後はダブル保存で(D7000はダブルスロットルですが、前回までJPEG+RAW順次記録にしていました)行きたいと思います。電子データは水物。いつ静電気で吹っ飛ぶかわからないはかない存在です。