tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

(特集2)アルダグ、反ドーピングにむけてゲルデマンのような新世代を守りたい


上記英CS記事の続き。
アルダグは、過去ドーピングに手を染めていた暗い記憶のせいで自分は引退後ひどい孤独感や空虚な気持ちに悩まされたと言っています。現役時代は短く、その後の人生は長いと。
それで若い世代を競技の「暗い側面から守る」ことが自分の使命であると。

  • 必ずしも悪い人間だけがプロになって、悪いことに手を染めるわけではない。プロトンには良い人間が沢山いるし、プロになること自体が人生を誤らせることにはならないはず。過ちを犯す人々は「間違ったシステムにかかわったため」誤った判断をしたという場合が殆どだ。
  • 選手たちは自分の能力と自分自身による進歩のかぎりで走るべきであり、過剰なプレッシャーは絶対禁物である。
  • 今回ゲルデマンに一番してはならなかったことは、リーダーとしてのプレッシャーを与えること。ツールで総合優勝しろなどとは言えなかった。彼が正しい方向で努力しているかどうか、われわれには判るだろう。最善をつくした結果、彼のキャリアが15回ツールに出て最高順位が7位であったとしても、何も文句はないさ。

ドーピングについてそのゲルデマンは積極的にあちこちで発言している。

  • クリーンな道のりを経て成功するということは可能だ。
  • このスポーツにはコントロールが必要だ。そのコントロールは厳格でなければならない。
  • そうすることによって数年後、人々はトップ成績の選手がみなクリーンであることを知るだろう。
  • スポーツは「ベストな者」になるためのものであって、「医薬の力によるベストな者」になるためのものではない。

CSは、「僕はプロトンの誰も欺いてはいない」という申し開きをした某ドイツ人元選手*1の申し開きとちがって、(プロトン内だけでなく)世間一般に対して欺きを行わないという彼の姿勢を評価しているようです。

CS誌としても若い彼がクリーンな勝利を収めたことは、直後にシンケビッツを皮切りにドーピング問題ですぐふっ飛んでしまった今年のツールだったけれど、今年のツールの中でゲルデマンのステージ勝利は重要な1シーンであったということがあとでわかる、と締めています。

*1:ウ(略)orz