tannenbaum居眠り日記💤

観戦者の目による、おもに自転車(おもにシクロクロス)関連のすみっこネタブログです。

Nysの現役最終シーズンを追ったドキュメンタリー映画、9月20日から限定レンタル中

 

cyclingtips.com

Interbike関連のイベントで、Nysの映画(英語字幕版)の上映会があったようだ。

@amrookさんのツイート(https://twitter.com/amrook/status/778437026706173953?s=09)をチェック

それにあたって、冒頭のリンクから9月20日から数日間、Nysの選手生活最終シーズンを追う映画(フラマン語)の英語字幕版のトレイラービデオが見られるが、さらにビデオ画面右上にある”watch now"から行けるリンク先のVimeoから映画全編の24時間レンタルが申し込める(614円)。

ただし、レンタル申し込みできるのは数日間、ということらしい(想像するに劇場などの公開に先行しての限定的なレンタル公開)。

Nysの映画はベルギーではなかなか好評だったらしいけれど、何言っているのかわからないのではなあ、と思っていたところ、英語字幕版ができてなにより。何かの映画イベントでもいいから(以前uplinkで取り上げていたような)日本で見られないかなと思っていたところ。

一日レンタルで600円は色々安い有料視聴プランが出回っているご時世に、ちょっと悩むが、とりあえず、見たいので私はレンタルしてみた。
感想としては、Nysのファンなら、600円も惜しくないのでは。1日、見直す時間が確保できる日の朝にでも申し込んでみるといいかも。

色々作業のながら視聴なので、適当だけれど、下のポスター画像の下(続きを読む)以下にこんなかんじのシーンが(ストーリーというか、断片的なネタばれ)というメモを書いておいた。

f:id:tannenbaum:20160923012559j:plain

続きを読む

(シクロクロスの国際化って?)ベガス前夜、米国開催に疑問噴出

千森杯 スコット軍団のスイス人とEKZ Tour

中国はインターネットの接続が不安定で、現地からほとんど情報がアップできなかった。二戦目の開始直前にブログエントリーを一つしておきたかったのだけどやっぱりうまくつながらず断念、その内容は、この人について。

DSC_4670

 Marcel Wildhaber (マルセル・ヴィルトハーベル:Scott-Odlo MTB Racing Team)、スイス人。先日のリオオリンピックのMTBで金メダルを獲得したニノ・シュールターのチームメイトでもある。

 今回の千森杯、去年のBosmansやChainelのような有名選手のエントリー情報はなく、クレランの二人(ペーテルスとアダムス)の参戦を知ったのは現地についてから。

出発前にわかっていたエントリー選手の中では戦績を調べるとこの人がダントツに強そうだったので、今回ウォッチ対象と思っていた。結局第一戦では表彰台も逃し(4位)、ペーテルスたちの参戦に埋もれてしまった(←私の中で)

DSC_1424

 (チームスコットだ!といって松本駿選手と記念撮影、この日飛行機で到着したばかりだったらしい。俺強い人、なオーラがでていた)

しかしイェンス・アダムスと第一戦目前に話したときに要注意選手としてかれの名前を挙げていたし、二戦目は巻き返しを狙いそうな予感があった。

さらに二戦目はMTB選手むきのコースといわれヴィルトハーベルはMTBクロスカントリーエリミネーターで国内チャンプである。

DSC_3754_00244

(写真の表現力がなくて速さが伝わらない。。)
第二戦前日のコース試走では、いとこのMichael Wilthaberを含む3名(スコット軍団、と日本チームには呼ばれていた)がレースのようなペースで疾走する姿は私以外にも「あいつは今度は相当狙っている」と見ている選手も多かったよう。

DSC_5287

 で、案の定独走勝利でした。かれのことを事前に記事アップしてれば今頃どや、って記事が書けたのに。苦笑。

DSC_5401

 二戦目の優勝後の記者会見。試走日の段階からかなり気合の入った感じだったが、一戦目とコースの違いもあり、表彰台も逃したこともあって狙ってたのか?と尋ねると、一戦目は北京到着翌日というのもあった、この二戦目のほうが自分にとって楽に走れる(comfortable)なコースだった。との返答。

============================

【遠征前にチェックしたかれの成績】

出発1週間前にUCIのサイトで戦績を確認したときに浮上したのがこのマルセル・ヴィルトハーベル。

f:id:tannenbaum:20160911003932p:plain

国別枠の中で出場するワールドカップよりもそのとき強い選手が出るので価値があるとも言われるSuperprestigeやbpost bank trofeeというベルギーの二大シリーズ戦、その次ぐらいに位置するのがSoudal Classics(以上いずれもベルギー)。

それらの次ぐらいに強い選手が出てくるスイスのEKZ CrossTourでしばしば上位なようだったが、EKZのサイトで確認すると、ヴィルトハーベルは昨シーズン総合3位(総合優勝はフランシス・ムレイ)。それを見てこの人強い。と思ったのだった。 

私はムレイが好きなので、かれが15-16シーズンのシリーズ優勝を決めたレースの動画はチェックした記憶があるので再度掘り起こしてみた)

(英語実況と解説つきなのでわかりやすい。UCIアナウンサーのマクロッサン氏の弟マーチン・マクドナルドが実況。)↓


EKZ Cross Tour Final Men Elite UCI C1

今あらためて見返すと、この最終戦まで時点でヴィルトハーベルが総合リーダーの黄緑のジャージを着ていたが4-5周回目あたりで姿がみえなくなっている。クラッシュしてリタイア、総合優勝も逃していたらしい。

それで優勝したのがこの日に勝ったムレイ(息子がゴール後乱入するのがほほえましい)。この動画見てたときはヴィルトハーベルの名前は知らなかったなー(というか名前の読み方を今回北京で本人に教えてもらう始末)。

EKZは前述のベルギーのシリーズ戦にはあまり顔を出さないベルギー・オランダ以外のヨーロッパ内の「外様国」フランス、ドイツ、スイス、チェコなどの選手が多く出場する印象。

↓公式HP。

ekzcrosstour.ch

ベルギーの有名選手もスポットで参戦する。この日はMarluxのDieter Vanthourenhoutが出ていた(サポートなしの単独参戦だったのか、レース後水場でバイクの泥を落とす順番待ちをして、自分でホースで洗っていた)

そういえば北京に来ていたイタリア人のマルコ・ビアンコもEKZをよく走っているらしい。

DSC_1446 

Superprestigeって9戦全部でなければだめとか、いろいろ縛りがきついんだよね。と言っていた。

↓EKZの緒戦、9月18日のBadenのスタートリストがもう出ていた。Iserbytやイェンス・アダムス、クラース、ムレイ、Wildhaberのほかにも見たことある名前がたくさん。

my6.raceresult.com

 

 

千森杯 万里の長城で、勝利宣言する女子選手に遭遇

帰国しております。色々なものを見聞してきた北京のレースの当面の情報リリースが事情により少なくて申し訳ありません。いくつかこぼれ話をしてゆきたいと思います。

千森杯は、オーガナイザー側がなにもかも面倒をみてくれて、観光もついていました。これまでの参加者の評判から、楽しみにしていた万里の長城

DSC_1352

入って右がなだらかなので、人気があるそうですが、アスリート集団(笑)なので、左の急こう配なほうへ。 

DSC_1310

 この結構な勾配、伝わりますか。

DSC_1264

出発前日に足の骨を骨折した日比谷メカニック、入口の売店で杖を買い、精神力で登る。

DSC_1206

レセプションパーティーで余興を披露する予定の織田聖選手が予行演習。

DSC_1306

すごい景色です。斜度がきつすぎるところは振り返って写真撮る余裕はない。タンクトップの後姿は武田和佳選手。

DSC_1324

どうしてか寝ている前田公平選手をかこんで集合写真。

DSC_1335

奇声を上げて駆け降りてゆく、オージーの選手たち。遠足でこういう子たち、いますよね。

DSC_1355

下まで戻ったところでお土産ショッピング&休憩タイム。前日にふつうの商店街をうろついたお陰で、やたら値段が高く感じた私たちはあまり買わなかった(苦笑)

DSC_1364 ベルギー人選手のグループらしきあたりから、イェンス、という声がしたので、あ、イェンス・アダムス、と思って、「誰がイェンスなの?」と聞くとニッコリ。

ベルギーでは有名人なんだろうけど、こちらではあまり騒がれないせいか、イェンスだ♪と反応している私としばらく話をしてくれた。昨シーズン病気でレースにでていないので、少しでも多くのUCIポイント(=スタート位置を少しでも前に)を獲りに、二戦とも勝ちたくて来ているとのこと。

チームメイトのロブ・ペーテルスは?と聞くと、ホテルで寝てるよ、とのこと。

レースはどっちが勝つかな?と聞くと、勝つのは彼女じゃない?と話が女子に飛んだ。

DSC_1367

はーい、私、強いのよ~アハハ 勝っちゃうかも。

とあっけらかんと強い宣言をする彼女はオランダ人、Ceylin Del Carmen Alvarado。ほんとに強いよ、勝つ可能性大だからチェックしておくといいよ。と周囲が口をそろえていた。

DSC_4258 そして、、

DSC_4544

(第二戦Fengtaiの記者会見) 彼女は本当に強かった。 第一戦2位、第二戦優勝。

記者会見ではこの後とりあえず国内の大きいレースを走ると言っていた。まだ18歳、今年はじめのオランダ国内U23選手権で2位。DSC_1232というような万里の長城観光の一コマだった。

DSC_1390最初から最後まで、彼女たちボランティアスタッフには大変お世話になりました。

千森杯 二戦目前日

明日の千森杯第二戦はFengtai(豊台)Stationと呼ばれ、北京市街の西を流れる永定河近くのホテルから8-9㎞ほど離れた山がかった場所に作られたコースとなる。

f:id:tannenbaum:20160901154935j:plain

(第一戦で2位になったイェンス・アダムス選手のあとを走る松本駿選手)

f:id:tannenbaum:20160902144824j:plain

一周の長さは2.5kmで平坦部分が0.8㎞、傾斜地部分が1.7㎞と、フラットだった第一戦のYenquin(延慶)とはかなり様相が異なる。

f:id:tannenbaum:20160902141633j:plain

選手たちのコメントを聞くと「細かいコーナーリングが多くてテクニカル」「スリッピーな場所がある」「第一戦のように高速で踏み続ける場所がない」「休みどころがない」と言っていた。テクニカルなのが嬉しいという選手もいれば、第一戦のほうが自分向きかな、という選手もいる。

いい写真がないのだけれど、上の写真の背後、鉄塔の周りはひたすら曲がりくねったコースに貼られたコーステープが海のように折り重なっており、日本人のベテラン選手たちからは「かの懐かしい「ねずみクロス」のよう」という言葉が聞かれた。

f:id:tannenbaum:20160902141856j:plain

f:id:tannenbaum:20160902143438j:plain

(↑空気圧の調整が大きな課題)

傾斜区間もコンパクトにコースが収められていて、一周3.8km とかなり長くストレート区間が各所にあった一戦目との相違がはっきりしている。

f:id:tannenbaum:20160901153857j:plain

 

f:id:tannenbaum:20160901152959j:plain

 

f:id:tannenbaum:20160902142412j:plain

(ペーテルス、近くにくると彼の手足の長さに目を見張る)

こんなにどこまでもドライでスリッピー、細かいコーナーのあるコースはヨーロッパにはない(あちらでは晴れた日でもどこかしらは泥になっている)、テクニックが要求される難しいコース、と重馬場が得意とされるロブ・ペーテルス選手は言っていた。

 

f:id:tannenbaum:20160902152910j:plain

登り区間に接置された小ぶりなフライオーバーはマウンテンバイク出身選手にはジャンプを見せる場所だったりするが、勢いあまってその後のコーナーで木につっこみそう、という声も。地元のアマチュアレーサーが試走に来て叫びをあげていたのもここ。

f:id:tannenbaum:20160901154532j:plain

こちらは平地区間に設けられたフライオーバー。階段の一段の幅がかなり大きく、欧米の選手も大股で上る。手すりの質感は建物内の手すりのようで、さすが建設業界の主催者という感じ。

日本は第一戦で12位となりもっとできたはず、という小坂光選手、好調の前田公平選手、落ち着いて初海外参戦をこなしている武田和佳選手をはじめ、より日本人向きと思われるコースでのリザルトに注目。

 

f:id:tannenbaum:20160901160539j:plain

 (追記)諏訪監督のコメントでは最初のフライオーバーまでの登りがきつく、パワーが足りない選手はここで最初に振り落とされるのでは、という話。
そしてこまかいコーナーを繰り返すうち。どんどんバラけるレースになることが予想される。とのこと

f:id:tannenbaum:20160902150050j:plain

千森杯 道路事情

インターネット接続がとぎれとぎれのためレポートがあげられずにいましたが、毎日野菜たっぷりの食事で元気です。

日本人は第一戦、前田、小坂光、小坂正則、武田選手がUCIポイントを獲得し、賞金はさらに多くの選手が獲得しました。詳細は別途。周囲の外国人たちからも「日本人、速いライダーいるね」「あの9番の人(前田選手)何位だった?」などと言われたりすると嬉しいですね。

f:id:tannenbaum:20160828155827j:plain

さて、第一戦目の延慶は万里の長城などの観光地に近い避暑地で自転車競技に向いた朝晩は涼しく、山の景色も美しかったが、ホテルから6㎞のレース会場までの道のりは、毎回、譲ろうとしない自動車、逆走する自動車が走り回る中選手たちの道路移動はかなりサバイバルなものだったらしい(じきに混雑していない道や、そんな中で走るコツがつかめたらしいけれど)

f:id:tannenbaum:20160829162551j:plain

電動の三輪荷台つきバイクもたくさん走っている。

自動車は右折時に歩行者や自転車に遠慮するということがない。轢かれたら負け。

f:id:tannenbaum:20160829162549j:plain

そして二戦目の北京市街郊外Fentaiの会場までは9㎞もあるが、途中に古い街並みが。

f:id:tannenbaum:20160901163045j:plain

選手たちはかなりディープな街並みにちょっと怖かった、といっていたが、

f:id:tannenbaum:20160901163107j:plain

中国というより東南アジアの香りが高い

f:id:tannenbaum:20160901163058j:plain

コース内を横切る舗装路でも車に轢かれないように気を付けなければならない。

f:id:tannenbaum:20160901151756j:plain

 

 

 

中国UCIレース、千森杯にはビッグネームが参加していた

日本人選手団に同行して北京の千森杯(Qiansen Trophy)に来ております。とりあえず日本人選手団全19名は羽田出発組も成田組も到着しました。


事前に知ることができたエントリーリストは6月末にオーガナイザーが関係者に流したものだったが、昨年のBosmansやChainelに比べるとやや地味なメンバーという様相だった。しかし、現地に到着してみるとCrelan-VastgoedserviceのRob PeetersとJens Adams、さらに元チャンピオンのThijs Alも事前リストには名前がなかったが出場する。オーガナイザーにこれら有名選手の追加はいつ決まったかと尋ねたところ、一度リストを出した直後に決まったとのこと。もっと宣伝すればよかったのにと生意気ながら思わず言ってしまいました。もったいない。

 

果たして日本人のUCIポイント獲得のゆくえはどうなるか。