「呪われた愛」ロサリオ・フェレ
- 作者: ロサリオフェレ,Rosario Ferr´e,松本楚子
- 出版社/メーカー: 現代企画室
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
プエルトリコの女性作家ロサリオ・フェレによる4つの中・短編小説から構成される。
ひとつの出来事(残り少なくなった地元資本による製糖農園を経営する一族の物語)について、複数の語り手にそれそれの立場から、それぞれの言葉で語らせることにより、階層の対立、男と女の視線の対立などを浮き彫りにする。
こういう手法の小説はほかにもあったような気がするが、語る人間とその立場によって、登場人物の人物像や出来事の姿がここまで違って見えるとは。。。
(現実社会でもよくあること、、噂話などを聞きかじったときには気をつけよう)
また、作者の父親ルイスは有名な政治家だったらしく、プエルトリコの米国のひとつの州としての昇格(現在は自由連合州という半端な扱い)を提唱していたらしい(先日TVでハマコーが日本は米国の1つの州になるべき、とぶち上げていて目が点になったがそれはさておき)。