トニー・マルティンのプロ初勝利（2008年、Hel Van Het Mergelland）の記憶

Tour of Beijing 2011: Stage 3 Results | Cyclingnews.com
初日TT以来、ツアーオブ北京の総合リードを守っているトニー・マルティン。このステージレースはTTでリードした者がそのまま最後までゆく、といわれているようですが、果たして今年はどうなるでしょう。

昨日自転車好きの友達たちと食事をしたときに、マルティンは確かプロ初勝利は寒いレースで一緒に逃げたチームメイトのハンセンに優勝を譲られた、ということを思い出して話していた。どうして譲ったんだっけ？

ということで、ちょっと記憶をたどってみた。

Photo ©: Dion Kerckhoffs/www.wielerfotos.web-log.nl
2008-04-26 - tannenbaum居眠り日記zzzそのときの日記。

レースは08年の4月上旬に行われたHel Van Het Mergelland 。
ああそうか、二人でずっと逃げていて、途中パンクしたハンセンをマルティンは待ったわけで。で、ゴールライン前に君が先にはいれ、といわれたとか。マルティンの顔、泣きそう。

http://www.highroadsports.com/news/106-Adam-Hansen-and-Tony-Martin-feature-story-When-Second-Place-Feels-Like-Winning-

チーム公式の記事によると前月のK-B-Kでのひどい落車のあと自分の回復をテストするためにハードに走ることがメインの目的だったハンセン。4月初めなのにひどく寒い劣悪コンディションで、ギアチェンジができないほど手足の先が冷え切ってしまう辛いものだったとか。
「一緒にゴールしよう」といったハンセンに「どちらが先に入る？」とたずねたマルティンの頭に手を載せて「お前が行け」といったそうで。お兄さん偉い。
優勝したマルティンの笑顔を見たことはお金では買えないほどの値打ちがあった。２位でも勝利に等しい気持ちになった。とハンセンは語ったらしい。
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もともと、アダム・ハンセンは一番の目的が「最高のアシスト選手になること」といっていたようで、自分がアシストしてエースが勝つ、それはチームの勝利なんだということも言っていた。本人が勝つのも見たいんだけど。
今はグライペルと一緒にオメガファーマ・ロットに移籍しグライペルが勝てないときもコロンビアにいたときよりアシスト仕事を自らこなしながらなのでグライペルはちゃんとチームに貢献はしているんだよ！、と擁護したり。

Adam Hansen - Wikipedia, the free encyclopedia

Hansenのwiki.確かにエース選手のリザルトには見えないけれど、積極的にアタックしたりよい逃げを見せることもあり、走り自体は時折非常に印象に残るものがある。
この人、もともとゲーム関係のシステムエンジニアだったんだけれども驚異的な身体能力を買われてTモバイルに加入した。雰囲気はヒッピーっぽいとカヴェンディッシュがコメントしていたこともある。いずれにしても大変ナイスな人のようです。